【アイドルビジネス】坂道系を超えるアイドルは現れるのか

・初めに

2020年において、国民的アイドルと言えば『乃木坂46』『欅坂46』『日向坂46』いわゆる坂道系の一強である。

なぜ、秋元康がプロデュースしたアイドルが皆国民的アイドルになっているのを考えたことはあるだろうか。

SNSが多様化し、個人でのPR活動が容易になった令和の時代では新しく坂道系に変わる国民的アイドルの出現があり得る状態ではないだろうか。

しかし著者は新規参入で国民的アイドルを作ることは不可能であると考えた。その経緯を綴っていく。

・知名度を得るまで

アイドルにとって必要不可欠なものは『知名度』である。アイドルという人気商売ではどんなに歌声が美しく、パフォーマンスが素晴らしくても人の目に止まることが無ければ、人気アイドルにはなれない。

実際、今活躍している人気アイドルよりも可愛く、歌も上手で、ダンスが上手いアイドルなど沢山いる。

では、もし真っ白な状態からある程度人気がある3000人規模でのライブが出来るようになるまでどのくらいの期間を有するのであろうか。今回は例として『神宿』というアイドルを見てみよう。

・神宿(かみやど)は、2014年に結成された原宿発の五人組アイドルユニット。グループ名の由来は、神宮前の「神」と、原宿の「宿」を組み合せて、「神宿」と命名。神宿(KMYD)の頭文字でK=KAWAII(可愛い!)M=MAX(全力!)Y=YELL(応援!)D=DREAM(夢!)を届けるため原宿を拠点に活動している。

神宿は2014年から活動を開始し、YouTubeなどで活動しながら人気を集め、2019年、幕張メッセにて5周年記念ワンマンライブ『神が宿る場所〜君らしくあればいいのさ〜』を開催し約3000人を動員した。

いわゆる『地下アイドル』約3000人規模でのライブを行うことがどれほど至難なことなのかはアイドルオタクである著者が痛いほど理解することが出来る。※地下アイドルの定義は曖昧ため下記に記述しておく。

神宿は約3000人規模でのライブを行うことが出来る様になるには5年の月日が必要であった。

一方で秋元康が手掛ける『日向坂46』の前身である『けやき坂46』いわゆる、ひらがなけやきを見ていこう。

・日向坂46(ひなたざかフォーティーシックス、Hinatazaka46)は、日本の女性アイドルグループである。秋元康のプロデュースにより、2015年11月30日に結成、2019年2月11日までけやき坂46名義で活動していた。2019年3月27日にシングルデビュー。坂道シリーズに所属するグループの一つ。所属事務所は Seed & Flower合同会社、所属レーベルはソニー・ミュージックレーベルズ内のソニー・ミュージックレコーズ。

ひらがなけやきは欅坂46の冠番組である『欅って書けない?』の番組内で欅坂46のアンダーメンバーとして長濱ねるに続いての追加メンバー募集を行った。

2016年5月8日に合格者が11人発表となり、本格的に活動が開始された。

そして2017年3月21・22日に『けやき坂46単独公演』をZepp Tokyoで2日間開催し、2日で約5000人を動員した。

ひらがなけやきが1日で約3000人を動員するのに必要だった年月は1年にも満たなかった。

なぜ、秋元康が手掛ける『けやき坂46』は『神宿』とは異なり1年も掛からずに約3000人もの人を動員したのだろうか。

それは『情報の拡散能力』に大きな相違点があると考える。

けやき坂46が発足する情報は地上波で放送している『欅って、書けない?』の番組内で発表され、メンバー募集はCMを導入して大規模に行った。


その後、けやき坂46が本格的な活動が始まったら『欅って、書けない?』の番組に出演させ、現在獲得している欅坂46のファンにお披露目する形を取ることが出来ていたのだ。

また楽曲は欅坂46の『世界には愛しかない』のカップリング曲としてけやき坂46の初楽曲が収録された。そうすることによって、現在獲得している欅坂46のファンにけやき坂46の楽曲を試聴する機会を与えたのだ。

この様に秋元康は既に既存し人気があったアイドルグループを利用し、新しいアイドルグループを軌道に乗せたのである。

・終わりに

ここまで『けやき坂46』と『神宿』の相違点を見てきたが、そもそもスタートする位置が異なりすぎているのだ。

秋元康が昭和の時代からおニャン子クラブやAKB48を通して培ってきたプロデュース力や莫大な初期投資に加え情報の拡散能力があることによって、国民的アイドルを作ることが出来るのだ。

その為、新規参入でアイドルをプロデュースし、国民的アイドルを作ることはほぼ不可能と言っていいだろう。

しかし、いつの日か国民的アイドルが秋元康以外のプロデューサーによって生み出されることを一人のアイドルオタクとして切に願っている。


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閲覧ありがとうございました。今度とも様々な観点からアイドルの考察を行っていきたいと思っておりますので是非フォローを宜しくお願い致します。

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