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【The Last Record Album】(1975)Little Feat 国内ワーナー1万番台の分かりやすくデカい音

中古レコード国内盤の話題で、ワーナー・パイオニア盤「8000番台の音が良い」という話があります。

私は一概には言えないと思っていて、今まで色々と聴き比べてみましたが、ハッキリ言ってその後の1万番台と大差ないと思ってます。

因みにワーナー1万番台とは、ワーナー・パイオニアが洋楽ポピュラーの国内盤に使った規格番号です。1971〜75年までが8000番台、1975年途中以降から1万番台です。

リトル・フィートの【ラスト・レコード・アルバム】の国内盤もワーナー1万番台です。

こちらはその国内初回のワーナー・パイオニア盤。P-10070W。レーベルはこの時期使われたバーバンクのヤシの木のデザインです。

いきなりクッキリとした音が飛び出してきます。確かに圧倒される感じ。わかり易く良い音です。


似てますが、こちらは米国ワーナー・ブラザーズUSoriginal盤。

国内盤に比べて音小さいなぁ、ハッキリしない音だなぁ、と思ってたのですが、ステレオの音量を上げて聴いてみるとやっぱりUS盤の方が音がイイですね。繊細です。

これに限らず、当時の国内盤って小さい音量でもよく聴こえるようになってる気がします。音量上げると違いが出ますね。

コピーマスターから製作してるから粗はあります。本作だと国内盤のボーカルはややピンボケな感じがします。US盤はピントが合ってるのに。また全体的な音のバランスにおいてもUS盤は整っていますね。

まぁ音はそれぞれに好みありますけど。


さて本作の内容について。

Little Featと言えば【ディキシー・チキン】が有名ですが、その代名詞とも言えるニューオーリンズのファンクビートを自分達なりに昇華していった本作もまた立派な名盤です。

ローウェル・ジョージの課外プロデューサー業が増える中、ギターのポール・バレールらの存在感が高まり、バンド内の力関係に変化が起こり、そこから来るある種の緊張感も伝わる本作。より洗練された肌触りも魅力で私は1番好きなアルバムです。

西海岸的で爽快な「オール・ザット・ユー・ドリーム」、桑田佳祐さんもカバーした名バラード「ロング・ディスタンス・ラブ」など各曲粒揃いです。個人的には「ダウン・ビロウ・ザ・ボーダーライン」「デイ・オア・ナイト」などのファンキーながら後のフュージョン化への予兆を感じる曲に惹かれます。

本作リリースの1975年はワーナー・ブラザーズ所属のバンドが一堂に会する「The Warner Bros. Music Show」という欧州ツアーが行われました。この時の様子を報じた記事があったので載せます。

豪華な顔合わせに驚きますが、この中で一躍評判を上げたのがLittle Featだったそうです。何でも大トリのDoobie Brothersを食ってしまうほど大反響だったとか…。

こんなパッケージのコンサート、日本ではまず無理ですよね。当時が羨ましい!観てみたかったなぁ。。

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