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ざわざわ
何日かに一回、胸がザワ~ッとなって起きることがある。
以前は生活苦のザワ~ッだったが、最近は少々食べられるようになってきた。
何かにつけて亭主に相談をしていたのでザワ~っが半分だったが、今は年齢から体力がなくなってきたためのザワザワなのか・・・なんだろうと思っていたが、「長女か」とやっと思いついた。
ウチの(フウテンの)寅子さんが「自分の人生だから~」とフラ~っとどこぞに行くということで、本人はうきうきルンルンなのだ。
それは自分の人生だよ。だが、ハハは痛い思いをして(分娩室で点滴を打ちながら昼メシを食べてはいたが)、この世にだしてやったではないか?
しかも立派な3,250キログラムだ。
実家ではあんたの食事の糧である乳も出たのに、気が小さかったのか近家に帰ってきたらピタっと出ない。
もらい乳をしようと他人の乳は一切のまない。ミルクもイヤ。夜は腹が減ったとギャンギャン泣く。(本人は「グルメだったんだね。当時から」だと)
それからイロイロありました。
やがて大きくなり仕事をするようになったら、一人で世の中に出てきたような顔をする。
まっ。いつも有難い、ありがたいと常に口にして私をおだてるのは一人前。
ホイホイおだてに乗り今に至っているが「育て方」だと言われるくらい手もかけておらず、ただひとつ思い当たると言えば・・・。
亭主は何かというと「そんなの無理だろ」と言っていたが、私は「やってみなければ分からないでしょっ」と言っていたのだ。
その言いつけを守っているのか、長女はなんでも「やってみたい!」「じゃ、やるわ!」がズ~~~っと続いているのだ。親の言葉を忠実に守っている。素直?に育ったか?!
育てた恩は、育てる過程を楽しんで返してもらったし、(可愛い時もあったのよ)日々頼りない母に子等の力は相当ありがたい。
今日も青い空に、頼りなげな雲がある。
義弟が、切ったまま放っておいた庭の枝を片付けに来てくれた。
ラジオを聴きながら「いい風だ」なんて言っている。
ラジオでは「盛岡は大雨注意報です。気を付けてください」と言っているが、ここではちょうど良い風だ。
「昼なに食べる?」
「アイスクリームとバナナ」
フ~ム。楽な助っ人だ。
昨日は線香あげないよと言った気がしたが、よく似た義弟を見ていると、お父さん良いところも多々あったね!
線香と一緒に庭に咲いた紫陽花をひとさし、さすかな?
長女のことを報告すると「すがたながべや(仕方ないだろう)。慣れろ、寅子だもの」と言っているようだ。
ザワザワとした胸はどこかへ行っちゃえだ。と言ったか?
桜が残っているね、父ちゃん。
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