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グロリオーサと生花と外国移住に意外に必要なものの話

ご近所さんからグロリオーサをもらった。毎年の恒例でお庭に咲くとわざわざ持ってきてくれる。お店に飾る方がたくさんの人に見てもらえるから、そちらの方がうれしいのかもしれない

花はやっぱりいいですね

30代の頃、池坊の流派で生花を習っていました。友達が池坊の師範で教室を持っていて、「やってみない?」と誘われたのです。全くガラではなかったので、「いや、そんなタイプじゃないし」と断っていたのですが、「まあ騙されたと思って」と言われてやってみたら、これが結構面白かった

友達曰く、西洋のフラワーアレンジメントと、日本の生花の違いは、空間の作り方で、「空間を埋める」のがアレンジメント、「空間を作る」のが生花だと教わり、とても納得したものです

友達は一人で海外にも行っちゃう、自由奔放でアクティブな女性だったので、およそ生花とか茶道とか(こちらも免許を持っていた)保守的なお稽古事に無縁のように思っていたのですが、将来的に海外に移住するための手段で習ってると聞いて、こちらも非常に納得したものです

そう、海外に住むにあたって日本的なものを習得しているかどうかは、意外に大事です。私の旦那が、めちゃくちゃ難しいと言われたフランスで労働ビザを取得できたのも、専門が日本料理だったから。フランス料理を学びたい日本人にはまずビザはおりません。なぜなら自国のフランス人と仕事の取り合いになってしまうからです。

外国に住みたい人の中には、往々にして日本にないものに憧れている場合が多いと思いますが、彼の地の移住を成功させるには和食をはじめ、日本舞踊や柔道、書道など、現地の人ではまかなえない母国の文化や技術を持ってる方が受け入れられるというのは、ちょっと皮肉な感じもします(今は盆栽もブームですよね)

その点では友人の選択眼に間違いはなかったわけです。

普通の生花だけではなく、ある日は袋いっぱいの小みかんを持ってきて、「これを活けましょう」と言ったり、お正月には堂々とした白菜に水引きを巻いて活けてみたり、なかなかクリエイティブな彼女は今、アメリカで活躍しています

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