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人を数える時は『人』か『本』か  その2

 さて、続編ということで、早速妄想を始めていこう。

 先にも話したように、人を『本』として数えるのは如何なものかということについて考えていきたい。

 「2人で営業している」と「2本(で)営業している」どちらがいいのだろうか。「2人」の方が人として捉えられている気がする。対して「2本」はその店に従属しているものの気がする。

 『本』と数えると無機質な感じがして、少し悲しい。僕は「店の機能の一つ」として数えられていると感じてしまう。あくまでも主観の話であり、見当違いの可能性もある。だが、受け手がどう思うかというのは非常に大切なことで、この思いを無下にしてはならないと考える。


 飲食店に限らず、接客業ではお客様に不快な思いをさせない又は会話を端的に済ませるために業界用語が存在する。その一つとして『本』がある。2人営業という単純明快な言葉よりも2本営業という言葉を使うことでお客様に聞かれたとしてもある程度誤魔化しが効く。そのような意図が込もっている可能性がある。

 また、これが事務作業で使われるのであればまったく問題ないと思う。紙に書いてある線をわざわざ『人』と変換しなくてもいいと思うからだ。ただ、それを他の人に伝えるときには『人』と変換してほしい。

 何でもかんでも言葉を鵜呑みにしてはいけないと思う。様々な選択肢の中からその言葉を選んでいるということを再確認するべきだと考える。

 今回の『人』か『本』かの議論に終止符を打つことは容易ではない。結局のところ、その言葉を聞いてどう思うかという感情論になってしまう。
 しかし、1つだけ言えることは考えを巡らせることで多面的な見方をすることができる。これをするとしないとでは特に人生が華やかになるわけでもないし、何が変わるわけでもないが贅沢な暇つぶしになる。

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