[想像2030]〈2030年〉の舞台芸術に必要なことNo.9 新田幸生aka陳汗青

日本・台湾の現代舞台芸術交流プログラムでは、困難が予想される未来を想像していくために、日本・台湾それぞれで活動する舞台芸術やアートに携わっているプロデューサーやアーティスト、研究者、教育者、批評家などに「〈2030年〉の舞台芸術に必要なこと(日本)」「2030年台湾演劇(台湾)」についてコメントをいただき日本語、中国語で共有します。
――来るべき〈2030年〉の舞台芸術にあなたは何が必要だと思いますか?
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新田幸生aka陳汗青 Yukio Nitta

獨立製作人 新田幸生aka陳汗青 Yukio Nitta 的2030台灣劇場。
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1. 想像2030年,你覺得台灣的表演藝術圈的樣貌會是什麼?
我想十年後的我們,大概會有一半的人都已經不存在於台灣的表演藝術圈。長久以來未獲改善的薪資水平、資源的過度集中與高漲的房價、甚至這幾年才被意識到的藝術行政的身心健康問題,都會逐漸浮上檯面成為許多人轉職的契機。另一方面,藝術家的進入門檻越來越低,在更多人躋身投入藝術創作的同時,觀眾也將更加嚴格的審視藝術家們資源的使用與作品的品質,勢必將有至今搖搖不墜的巨星創作者陸續被拉下神壇,成為一個不再需要大師的時代。值得慶幸的是,這樣的改變也許可以強迫長久擔任資源分配者的劇院與藝術節們,重新審視自身面對創作者與觀眾的姿態,發展出中庸之外的組織性格。
2. 想像2030年,你認為世界上的表演藝術圈會是什麼樣態?
以疫情作為切點,在人口減少,加上家庭娛樂選擇變多與社交距離的雙重打擊之下,全世界的表演藝術圈勢必都將面對觀眾流失的問題。而在網絡與科技日趨發達的未來,人們已習慣快速的資訊接受、斷片式的思考,造成對作品的忍受極限變低,表演藝術圈將要重新調整既有時間感的掌握能力。而在歷經了長時間的國境封閉,大眾在重新體驗跨國移動的可貴後,也許將會比過往更珍惜實際對話與會面的機會,同時產生不同文化的尊重或排斥,但也產生更多輕便型型演出巡迴的機會。可以確定的是,人們將從資本主義生活中抓回更多時間的自主權,並且嚮往多據點的生活方式。
3. 你期待2030會/能看見什麼發生或改變?
我期待2030年的表演藝術能夠「被打開」:更加透明的資源分配、藝術機構的重整、世代的交替與對話,更重要的是,要建立政策制定者與實際產業工作者的開放溝通管道,讓文化可以橫向連結不同部門資源。若能盡早從教育體制著手,十年後的觀眾將更能解讀藝文作品的成本與製程,不再僅由創作端來解釋文化體驗的價值。而藝文工作者生活水準的提升與自由工作者的權益問題,則需要跨部門的專業認定及社會福利機構協力下才能完善。希望10年後的獨立製作人,能夠有更多生活的選擇與決策權,強壯到可以推翻/建立新的藝術組織與節慶,做著貫徹自己價值觀的藝術工作。因此當下的我們,更應該思考的是如何給出一個想像的未來,又能承諾這個未來是得以被實踐的呢?

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インディペンデントプロデューサー 新田幸生aka陳汗青 Yukio Nitta の2030年台湾演劇。
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1. 2030年、台湾の舞台芸術界はどのような様子だと思いますか?
10年後、私たちの半分は、すでに台湾の舞台芸術界にいないのではないかと思う。長い間改善されていない給与水準、資源の過度な集中と高騰する住宅価格、ここ数年やっと意識され始めた、芸術行政の心身健康問題までもが、徐々に表舞台に浮上し、多くの人の転職のきっかけとなった。一方で、芸術家になるための敷居は低くなり、より多くの人が芸術創作に身を投じると同時に、観客も芸術家たちの資金の使い方や作品の質をより厳しく審査するようになり、今まで揺れ動くことのなかった地位にいたクリエイターが次々とその地位を降ろされ、巨匠が要らなくなる時代になる。幸いなことに、このような変化は、長い間、資金の分配者を務めてきた劇場や芸術祭の主催たちが、創作者や観客と向き合う自身の姿を見直し、偏った組織の性格を発展させることができるかもしれない。

2. 2030年、世界の舞台芸術界はどのような様子だと思いますか?
疫病を切り口に、人口の減少に加え、家での娯楽の選択肢が多くなり社会との距離が離れ二重の打撃を受け、全世界の舞台芸術界は必ず観客の減少問題に直面するだろう。しかし、インターネットと科学技術が発達した未来では、迅速な情報収集や断片的な思考に慣れ、作品に対する許容限度が低くなり、舞台芸術界は時間の感覚と把握能力を見直さなければならないだろう。長い間の国境封鎖を経て、大衆が国境を越えて移動することの大切さを再体験した後、これまで以上に実際の対話と出会いの機会を大切にし、同時に異文化の尊重と排斥をもたらすかもしれないが、より多くの手軽で簡易的な公演が巡演する機会が生まれるかもしれない。人々が資本主義的な生活からより多くの時間の自主権を取り戻し、より多拠点的なライフスタイルに憧れるのは確かだ。

3. 2030年、何が起きまたは何が変わるか、期待していることは?
2030年の舞台芸術が「開かれている」ことを期待する。
資金配分の透明性、芸術機構の再構築、世代交代と対話、さらに重要なことは、政策立案者と実際の従事者との開放的なコミュニケーションパイプの構築、文化が異なる部門の資源と横の繋がりでつなぐことができるようにする。教育体制から着手すれば、10年後の観客は芸術作品のコストと制作過程をより深く理解することができ、文化体験の価値を創作だけで解釈することはできなくなる。芸術文化従事者の生活水準の向上とフリーランサーの権益問題は、部門を越えた専門認定と福利厚生機関の協力によって改善することができる。10年後のインディペンデントプロデューサーが、生活の選択肢や意思決定権が増え、自分たちの価値観を貫く芸術活動を行うために、芸術組織やフェスティバルを打倒し新しく立ち上げることを期待する。今の私たちが考えるべきことは、いかにして想像の未来を与え、その未来が実践されることを約束できるかということだ。

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