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25年生きてびっくりした出来事①【エッセイ】

こんな出来事はきっと自分にしか起こっていないだろうと、勝手に誇らしくなることがありますね?私はあります。良くも悪くも引き当てるタイプな方なので、いくつかあります。それらを突然自慢したくなったので今日はその中から1つ、ここに記すことにします。

【満足稲荷で角度シャイニング】
かつて私は、京都は鴨川より東、七条から百万遍くらいまでを自転車でちょろちょろ、京都市バス206をインドの満員溢れ電車を乗りこなす現地人のごとく利用するなどして、庭のように過ごしておりました。それを週に3〜4回を3年間続けていると、ごくごく稀にその距離を歩くことがありました。そのごくごく稀の一回に、その奇跡は起きたのです。

東大路通を七条から百万遍まで来る真ん中より少し北に、満足稲荷神社という神社があります。大きな神社ではないですが、何とも心を惹かれるお名前です。HPによると、豊臣秀吉公がご加護を受けておおいに満足感を得たところからきているらしいです。面白い。
私は歩いている最中、「ちょっと疲れたなぁ」とへぇへぇしていたところでした。もう記憶が曖昧なのですが、甘酒か、あめゆか、暖かいお茶か…何かを配っている日で、「わぁ、これは素敵だ!」と、立ち寄ることにしました。

和の外でお茶を飲むあの、モウセンが敷かれたベンチに座ってほっと一息させていただいていました。歩いていなきゃ、こんな偶然出会えなかったな!得した気持ち!と、満足感を得ておりましたところ、何気なく東大路通の方を向いたら柵の隙間にちょうど、サークルのK先輩の顔面が見えたのです。と言っても映画「シャイニング」のように顔をぎちぎちに挟んでいたわけではなく(しててもおかしくはない先輩ではある)、少し離れたところにいる先輩がたまたまこちらを向いた瞬間が、たまたま私から見た角度でちょうどすっぽり柵にはまっていたという状況です。

「うわ!Kさんや!」
もしかしたら声が出ていたかもしれません。追いかけたい気持ちでしたが、まだ湯呑みの中が残っていたのかなんなのかで、その時は驚くだけにしておきました。

その日、その後K先輩に会いました。
「さっき東山三条くらいを歩いてましたよね?」
「え?おさしみって俺のストーカー?」

私は目が合ったような気がしていたのですが、さすがに向こうから柵越しに気づいているということはありませんでした。偶然と奇跡のコンボ失敗にやや残念な気持ちになりましたが、あの衝撃的な画は、今も脳裏から離れません。

サムネのカレーは全然違う日にK先輩と食べたものです。

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