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阿波踊りはジャパニーズブレイキンだ!

#わたしの旅行記 #阿波踊り #徳島  #ブレイキン #観光学

私は大学院で観光学を教えている。今回知人のアテンドで初めての阿波踊りを体験した。その熱量を伝えたい。
Seeing is believingである。


1.踊る阿呆に見る阿呆、踊やなそんそん

徳島にいる尊敬する知人から、ぜひ阿波踊りに来ませんか?と誘われたのは今年の初め。観光とはデータ分析とマーケティングを駆使しながら、各地方にあるコンテンツのサービスを最大化しマネタイズすること
と考えている私にとって、祭りに参加できることは、最大のリサーチのチャンスである。二つ返事で行く!と決めた。

その後知人から、踊りますか?と問い合わせが…
えっ踊れるんだ!と喜ぶ私。
確か連
というものに入らないといけないのではと思い聞くと、ツテで、弁護士連に入れてもらえるという。
私は弁護士ではないけど、とりあえずやったーである。

2.男踊りか女踊りか?


総踊り会場にて女踊りを後ろから撮る

知人から女踊りにするか男踊りにするか、何度も尋ねてくる。その時私は全くわからず、とりあえず女性なので
女踊り
以外ありえないと勝手に思い込んでいた。
何と保守的な考え方!

徳島に発つ前日またも知人からどっちにすると、連絡が。
とりあえずショートメッセージで、ゲタを長時間履くのは苦手かもと書いた途端、
男踊りの衣装にしましょうと。
女性でもオッケーなのか?

3.自由気ままな阿波踊り

阿波踊りは男踊りと女踊りに分かれている。
女踊りは前述の写真にあるように、何と下駄を履いて、爪先立ちでスッと立って踊るのだ。下駄の鼻緒が痛い、なんてものではない。トゥシューズ並の、忍耐を強いられる。

男踊りは、中腰で、地下足袋で踊る。着物の着付けは男踊りは小道具が少ないが、踊りやすいように着物の裾を端折る。

これが難しい。二人掛かりで、男着物を端折って、兵児帯に入れ込む。着付けたら暫くトイレは行けない。後ろのはしょっだところが崩れるから。

しかし基本は手をハの字にして、緩い感じのグーパーと右手右足同じ方向に出して引っ込めるだけだが、それ以外のバリエーションは、本当に自由である。

さらに高知のよさこいと違うのは、鳴物が全てナマであること。太鼓、笛、金物などなど、ここもいろいろ連によって工夫が施されるのだ。

4.町中が踊り会場

私たちの連は
ビシバシ踊れるわけではないけれど、弁護士の先生方が日本中から集まって、何と100名近くの連になった。
まずは、お城公園で事前練習。藍場浜会場を踊り切るまで約15〜20分かかるから、それに耐えられるか、合いの手ちゃんと入れられるかの確認。


この連に参加。鳴物や踊り方にはサポートが入る


合いの手は
ヤットサー
に対しヤットヤット。
その後はどこも自由だ。
弁護士連は
正義の味方、弁護士連🎶
人権守る、弁護士連🎶

気恥ずかしくなるような合いの手であるが、これを繰り返すことで、なんと、本番では大受けしたのである。

正義の味方
なんて言葉久しぶりに使ったなあ。

しかしこの時点で、汗はびっしょり。
手荷物はポーチや巾着だけだから、水分はここまでは踊らない仲間に持ってもらう。

この練習が終わると、街中の私たちが踊る藍場浜、昔藍の取引をしていた浜の近くから、この名前がきたという、まで、男踊りの人は地下足袋で、女踊りの人は下駄で、鳴物の人たちは草履で街中を歩く。

街中は踊り手と、観客が混在し、既に閉鎖された道では、むしろ、そこを勝手にショー会場としてしまつている連が、奇抜な踊りを披露している。

あちらこちら、どのあたりでも人だかりと、踊りは一体だ。テレビで今まで観ていたニュース等による映像だと、会場で踊るだけかと思いきや、本当にありとあらゆるところで鳴物が響き、踊りが繰り広げられ、その踊りは本当にブレイキン!

ブレイキンと違うのは、連との競い合いと、個人の競い合いの違いかもしれない。

通りだけでなく、ホールでは選抜阿波踊り、そして夜は総踊りと言って主要な連が全部出てくる。

連から、適当に抜け出て、ちょっとした小料理屋にも、この格好でオッケーだ。正に無礼講。

あわぎん会館での選抜阿波踊り

5.誰もが綺麗でかっこいい

若い子に限らず、あの衣装を着れば、皆綺麗でかっこいい😎

スキー場の恋❤️のようなものかなあ。

夜目、遠目、傘の下
美人と見える時らしいが、それを考慮しなくても、皆溌剌として本当に可愛いし、ステキだ。

⒍地方活性化の起爆剤にするには。


NTTの人流調査によれば、徳島市への流入は通常の1.5倍近く。帰省で旧友に会う人、観光で来る人。きっとこの祭りの四日間が過ぎると、
正に祭りの後
地方都市の一つに戻ってしまう。
このコンテンツをどのようにサステナブルな地方活性化の起爆エネルギーにするか、土地を愛する人たちが真剣に考えるべきことだろう。

人口減少が続く中、どのように各地域が生きていくか、今すぐに手をつけていかなければ、空き家とシャッター通り商店街だけが残されることになる。

この面白さの発信方法も様々な手段を

伝統のある地域独特のコンテンツをどのように利用するかを真剣に考える時に来ている。


ちょっと車で走ればこの景色。ジリジリとした暑さだ

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