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韓国の田舎を旅する方法〜慶尚北道チョンソンの農家さん・超個人的夢の地へ②

気持ちいい秋の空気の中でゆったりと山道を歩いていると、そこに憧れの注山池(チュサンチ)が現れました。

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写真だとただの池にしか見えない、っていうか実際ただの池なんですけど、あの、映画で見た憧れの注山池だ…!と、しばし池を見ながら喜びの余韻に浸っていました。

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お寺のセットはあの辺かなぁ、などと想像しながらじっくりと池を堪能し、周王山へと移動する事にしました。

とのかく規模が大きいので、注山池の駐車場から20分ほど離れた周王山の駐車場に移動します。

周王山の麓には食堂が何軒か並んでいて、どこも私好みの素朴なご飯が並んでいます。
私たちも登山前に腹ごしらえ。
トトリムク(どんぐりの寒天の様なもの)、豆腐キムチ、チヂミ(日本のモダン焼きの様に後から外側に卵をつけて焼いた珍しいタイプ)、そしてトトリマッコリ(どんぐりマッコリ)全てが美味しかった。

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韓国料理=辛い、赤いと思われてしまう事が多いけど、それは日本の韓国料理屋さんの話。
韓国の田舎に行けば、野菜が主役で素朴で滋味深く、美味しさが体に染み渡るご飯が沢山あります。

ご飯を食べたら、マッコリを瓶に詰めてもらって出発。
韓国では登山のお供にマッコリを持って行き、頂上や山の上の方で休憩しながら飲むのです。
りんごがぷかぷかと浮いたドンドン酒を売っているお店も多く、瓶に詰めてもらっている登山客も沢山いました。

山と言ってもお寺あり洞窟ありで、山道を登ると言う感じではないので登山服を着る必要もなく、いつもよりちょっとハードな散歩と言う感じです。

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かなり登ったところで、休憩しようとアジョッシ。
カバンから先程のどんぐりマッコリを取り出します。
お酒があまり強くない私は、山の上でマッコリなんか飲んで大丈夫かな?と心配していたのですが、じんわり汗をかいた体に冷えたマッコリの美味しいこと!
持って来たお菓子も広げて、チョコレートが脳と体に染みる。
喋ったり、黙ったりして、マッコリを飲みながらぼんやりと休憩し、そろそろ下山の時間です。

途中、ぽこっと自然の受け皿が出来ている大きな岩がありました。
そして周りにはその穴目掛けて投げ込まれたらしき小さな石たちが。
説明書を見ると、その穴に石がうまく入ると男の子が生まれると言われており、男の子が生まれる様にと子を宿した女性達が石を投げに来ていた、と…。
エスターは「韓国のこういうところが本当に嫌!」と大きな声で言っていましたが、男の子主義は韓国だけでなく未だに多くの国で見られるけれど…
確かに私の親戚や友人の結婚相手の家も男の子と女の子の孫の扱いが全然違うとか、次は男の子を産めとか(どうコントロールしろと?)、まだまだ根深いですね。
エスターの嫌悪には理由があって、彼女自身、妹と弟の3人兄弟で、小さい時から弟だけは何をしても許されて特別扱い。
82年生まれ、キム・ジヨンと同じ兄弟構成ですね。
家の中は韓国でも外はアメリカなので、より理解し難かったのかもしれません。

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昔から何故かハンアリ(甕)の写真を撮るのが好き。

憧れの地での夢のような時間。
アジョッシは「1週間後だったら紅葉が見れたのに残念だったね」と言っていたけど、「見る」ではなくて実際に自分の身をずっと憧れていたこの場所に置けた事が何より幸せだったのです。

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