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韓国の田舎を旅する方法〜慶尚北道チョンソンの農家さん・パンアッカンと農楽〜

へタを取った大量の唐辛子達はパンアッカン(방앗간)と言う場所に持って行きます。
パンアッカンとは、唐辛子を持ち込み唐辛子粉にしてもらう他、米を持ち込み米粉、エゴマや胡麻を持ち込みエゴマ油やごま油などにしてもらう場所です。
韓国では11月から12月にかけてキムチをまとめて大量に作るキムジャンが始まります。
キムチ作りに欠かせない唐辛子粉はこの時期に新物の唐辛子から作られるのです。

秋は秋夕(チュソク)と言う大きなイベントもあります。
チュソクは旧暦のお盆で、韓国ではお正月と並ぶ大きな名節です。
韓国は節目節目にお餅を食べる習慣があります。
チュソクには半月の形をしたソンピョンと言うお餅を食べるのですが、パンアッカンはお餅を作ったりもしているので、秋は唐辛子にお餅にとても忙しい時期です。

3日目はいつも通り朝起き、午前中は唐辛子のヘタ取り作業。
そして午後はパンアッカンへ、ヘタを取り終わった大量の唐辛子を持って行きます。

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もの凄い速さでソンピョンを作るパンアッカンのおばさん

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おばさんを取り囲む私たち

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近所のおばあさんがエゴマを持って来ました。
ここで油にします。

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油断すると唐辛子の粉でむせ返ってしまうけど、私はパンアッカンが大好きになってしまいました。
製粉している間、客とパンアッカンの人は、コーヒーを飲んだり、お菓子を食べたりしながら、お互いの近況を話し合ったり雑談をして出来上がるのを待ちます。
決して無駄ではないこの時間がとても愛おしい。

パンアッカンを出て近くを歩いていると大きな楽器の音が聞こえてきます。

体育館のような広場で女性達が太鼓や銅鑼を叩いて踊っています。
ふらふらと近づいていくとプンムルノリの練習をしているようで、しばらくみんなで見学をさせてもらいました。
プンムルノリは農楽とも呼ばれる伝統的な民族音楽で、豊作を願ったり、農村での労働を癒す娯楽でした。
早いリズムに太鼓や銅鑼の激しい音、ラッパの音に大きく動く踊りがとてもエネルギッシュな農楽。

音色も踊りも一番激しくなるクライマックス。
「一緒に踊ろう!」と手を引っ張られ、私たちも仲間に入れてもらい一緒に踊りました。
見よう見まねでワーっと踊ったら全員のアドレナリンもマックスで、高揚状態で一斉に拍手。

この後も練習をすると言う皆様。
韓国女性のエネルギーはやっぱり凄いなぁ、とゼーゼー息を切らしながら感心していたのです。

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