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プラットホームの"生産性"

"生産性" は日本人の勝算

GDP(国内総生産) = 1人あたり生産性 ✖ 就業者数

アトキンソン氏の「日本人の勝算」で語られる日本の人口減少×高齢化というパラダイムシフトを受け入れるなら、"生産性" を高めるしかGDPを高める手段はない。

ということで、初ノートで"生産性" に向き合う!

まずはクラシックな定義を学ぶ

生産性(Productivity)
 = 成果(OUTPUT)/  投入資源(INPUT)

生産性は「投入した資源」に対する、「成果」の割合が大きいほど高い。その生産性は、大きく2種類に分類できる。

資本生産性 (Capital Productivity)
資本(設備)1単位に対してどれだけ価値が産めたか
労働生産性 (Labor Productivity)
労働(時間)1単位に対してどれだけ価値を産めたか

さらに、労働生産性は大きく2種類に分類できる。

物的労働生産性
成果を生産する個数、重量などで表す
価値労働生産性
成果を創出する金額/付加価値で表す

ざっくりまとめるとこんな感じになる

生産性 =  成果(OUTPUT)/  投入資源(INPUT) 
L資本        1円あたりのリターン
L労働
  L物的労働       1人あたり生産台数
  L付加価値労働   1人あたり売上総利益

"生産性"を極めれば営利1兆円企業に!?**

分類した"生産性"を極めている企業を探してみると、営業利益1兆円以上を稼ぐ企業が次々と思い浮かんでくる

資本生産性
"SVF"で資本をレバレッジして資本効率を極める

物的労働生産性
"KAIZEN"を徹底して製造効率を極める

価値労働生産性
"TECH"で仕組み化して価値効率を極める


eコマースにおける"生産性"とは?

さて本題。設備や生産がないeコマースは「価値労働生産性」で測るのがよさそう。「成果」をプラットフォームのテイクレートとすると

価値(労働)生産性
 = テイクレート / 従業員数 (Head Count)

eコマース企業の"生産性"は高い?

ZOZO・アスクルを筆頭にeコーマース企業の"価値生産性"はトヨタよりも圧倒的に高い

eコマース企業は"生産性"をどう高めるか?

「お勉強はいいから、で、どうするの?」そこが大事ですよね。ここからは理論から実践編へ!

eコーマースの"生産性"のドライバーは3つ!

1. テークレイト(%)
2. 流通総額(GMV)
3. 仕組み化(自動化/効率化)

❶ テークレイト(%)
テイクレートは相関が最も高い。プラットフォーム価値を磨き、テークレイトを高く設定できれば"価値生産性"も自ずと高まる

一方で、テイクレートは産業構造・競争環境に依存するため、自社努力であげれないのが難点…

❷ 流通総額(GMV)
流通総額も相関は高い。"生産性"をスケールメリットにより高める。まさに王道。同じ企業が規模拡大により生産性を高めているのが一目瞭然


「よし、一心不乱に流通総額を伸ばそう!」残念ながら、そうは問屋が卸さない

流通総額が2次関数の「%」成長を続けた場合、必ずオペレーション拡張の壁にぶつかる。なぜなら、オペレーション組織は、AWSと違って、1次関数の拡張しかできないから

eコマースが二次曲線の軌道にのったら、ボトルネックは常にオペレーション拡張の一次関数との戦いになる

❸ 仕組み化(自動化/効率化)
この戦いへの解がテクノロジーによるオペレーションの自動化や効率化。実際に、軌道にのったAmazonはKiva買収に始まりロボットが労働力の20%以上を目指し、ASKULも自動搬送ロボットで「生産性は倍になる」と宣言

まとめ

日本人の勝算である生産性を高める解のひとつは、「日本発のeコマース企業が"価値生産性"を極めて営業利益1兆円を稼ぐこと」

"価値生産性"の3つの極め方
1. テイクレート:Platform価値を磨いて高水準!
2. 流通総額(GMV):成長!成長!成長!
3. 仕組み化(自動化):テクノロジーで徹底的に!

最後に

eコ―マス企業にとってのテクノロジーは、1次関数の呪縛から解放してくれる唯一無二の手段であり、長期の複利成長を可能にしてくれる競争優位の源泉。これからテクノロジーを組み合わてリアルオペレーションを仕組み化する重要性がさらに高まっていく気がする

おまけ:「パンダ」が気になるあなたへ

一見、"生産性"が低そうなパンダ。ちなみに、このパンダはエンジニア。テクノロジーによる"仕組み化"をやり遂げ、どんなにスケールしても寝ていられる、究極に"価値生産性"が高まった理想の状態ですw

Source: IR資料、WEBサイト

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