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ヘビーだけどおいしい「ウェイトレス」!高畑充希さんのミュージカル愛を“食べて”きた

島田薫です。

現在、東京・日生劇場で上演中のミュージカル「ウェイトレス」。高畑充希さんが主演する同作は、米映画「ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた」をベースに製作したブロードウェイミュージカルの日本初演です。


高畑さんといえば、ドラマや映画、CMで活躍しているイメージの強い女優さんですが、2007年から2012年まで「ピーターパン」で主演を務めてきたミュージカル育ち。もともと、ご両親の影響で子供の頃から舞台に親しみがあり、大阪から上京して観劇を楽しんでいたことも。

ミュージカルといえば歌ですが、高畑さんの歌の実力は皆さん、ご存じのとおり。NHKの朝ドラ「ごちそうさん」で披露した歌やNTTドコモのCMでの『紅』の熱唱は、かなりインパクトがありましたよね。

とにかく、ミュージカルへのアツい、強い思いがある高畑さん。

自分がテレビや映画など、幅広いジャンルで活躍することで、ミュージカルの魅力を伝えられる存在になりたいという気持ちがあるそうです。

そんな高畑さんの歌と演技を楽しめるのが、この「ウェイトレス」。もともと、ニューヨークのブロードウェイで観劇し、「もう1回観たい!」とロンドンに飛び、「さらにもう1回観たい!!」と再びニューヨークで観劇したほど、大好きな作品だと言います。チャンスがあったら出演したいと思っていたとのことで、今回、念願の主演となりました。

物語は、アメリカ南部の田舎町のダイナーで働くウェイトレスたちの妊娠・出産・離婚・自立・介護など、女性の人生の岐路を描いています。

映画とほぼ同じ流れで展開し、“ザ・アメリカン”の世界に入れます。が、ポスターやパンフレット、公式サイトのキュートでポップなイメージとは対照的に、劇中では高畑さん演じるウェイトレス・ジェナの夫の束縛やモラハラ、暴力、W不倫などけっこうヘビー。

高畑さんも、SNSに「小学生の娘と観に行きます!」と書き込んでくれたファンに、「小学生か。これは止めるべきか止めないべきか。でも新しいものに触れられるタイミングになるのでは」と考えたことを明かしていました。

たしかに、エグいシーンもありましたが、不思議といやらしさがなく、眉をひそめることはなかったな…と私自身感じました。もしかしたら、スタッフがすべて女性だからなのかもしれません。

ちなみに、パイコンテストに参加するジェナにちなみ、劇中にはたくさんのパイが出てきます。その名前がとってもユニークで、「不倫したくなるパイ」「あの時にああしておけばよかったパイ」など、ジェナのその時の気持ちがそのままパイの名前になっているんです。

そこで、公演初日を前にした気持ちをパイに例えてほしいと質問したところ、高畑さんが思いついたのは、「みんなが楽しかったら、それでいいよパイ」。

座長っぽいネーミングですね。ホワンとしたイメージのある高畑さんですが、実際は肝が据わっていて正義感の強いタイプ。ジェナのダメ夫についても、「カワイイところはあるんです。愛せるところはあるんです」と語るなど、器の大きいところを見せていました。


…と、ここまで高畑さんのミュージカル愛、作品についてといろいろ書いてきましたが、もう1つ付け加えるなら、観た後に猛烈にパイが食べたくなるミュージカルということ。こうして書いている今も、アメリカンなパイが食べたくなってきました(笑)

東京公演後(30日まで)は福岡、大阪、名古屋でも上演予定です。皆さんも、高畑さんの歌声とミュージカル愛を味わってみてはいかがですか。

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