【米国株7/1~7/5】S&P500・ナスダック100先物のチャート解説
後編はS&P500先物とナスダック100先物のチャートを振り返り、備えましょう。
S&P500先物
日足
今週の振り返り
今週は先週からのベースを継続して21日出来高加重移動平均線を下回ることはなかった。7月2日(火)に21日出来高加重移動平均線で安値は止まり、週末まで上昇を続けた。パウエルのハト化、ISM下振れ、雇用統計の雇用者2か月下方修正・失業率のわずかな上昇などを受け、利下げ期待が織り込まれ指数株価は上昇している。
7月3日(水)には新高値を更新し、7月5日(金)は雇用統計の発表後さらに上昇し、5,621.5に到達した。先週、上昇シナリオとして「最高値5,588を上抜ける場合は、5,615前後が次の短期ターゲット」と書いていて、5,615ピッタリではなかったが、わずかに上回る近い水準だった。
上がった先は7日出来高加重移動平均線を上回っており、S&P500は7日出来高加重移動平均線から大きく乖離することは少ないので、7日出来高加重移動平均線が追いつくまではペースダウンする可能性がある。
現状は、3月~4月の下落で引いたフィボナッチの161.8%まで上昇しており、だいぶ上昇してきた印象だ。EPS予想は横ばいでまだ上がっていない点や利下げ期待で上昇してることから、ここから急上昇は見込みにくいかもしれない。次週は上がるよりは横ばいとなるほうがイメージは近い。
パウエルの発言が次週あるが、利下げ期待に釘を差してくると下落することもあるかも。21日出来高加重移動平均線を下回らない限りは気にしなくていいと思う。次週のCPIはインフレ鈍化継続を確認する場面だが、予想上振れした場合は同様に下落材料にされるだろう。
次週のシナリオ
①上昇する場合
次の短期ターゲットは5,650。上がりすぎても5,680が限界値か。今以上の上昇は短期的な利益確定売りの誘発を見込み、日柄調整は必要かもしれない。
②下落する場合
21日出来高加重移動平均線を下抜ける場合は、値幅調整の可能性あり。その場合は、フィボナッチ23.6%の5,485前後でサポートされれば特に問題なく、6月下旬のベースで耐えるようなイメージ。23.6%を下抜ける場合は38.2%が次のラインだがまだ遠い。
MAより上にあるS&P500銘柄
MA50より上
先週末47%➡今週末43%
MA200より上
先週末67%➡今週末64%
ナスダック100先物
日足
今週の振り返り
先週「Q末の利益確定売りだったとするなら、7月上旬に一定の買い向かいが起きると期待したい」と書いてたが、今週は期待通りに株式買いのフローになったようだ。ISMの下振れや雇用統計の結果が利下げ期待を織り込み、買い圧力のサポートとなった上昇で、新高値を更新した。
先週末は「6月20日の高値を超える場合は、20,300前後が次の短期ターゲット」と書いていたが、新高値は20,429と短期ターゲットを上回った。
新高値をつけてる7月5日(金)の水準は、1週間上昇幅としては目一杯上がっていると見る。ここから先はひたひた徐々に上げるか日柄調整が必要な水準感だ。利下げ期待の織り込みで急上昇してきたが、やや出来高加重移動平均線からは上離れしてきているので、落ち着きが必要なタイミングにも見える。
New Highs-Lows(下段グラフ)を見るとやや弱さがあり、この上昇はM7や生成AIテーマ関連の牽引でそれ以外の弱い値動きともつながる。
次週は要人発言やCPIの結果次第ではあるが、マイナス影響があれば一旦休息。ポジティブであればひたひた上がるか横ばいのイメージ。
次週のシナリオ
①上昇する場合
次の短期ターゲットは20,600だが、直近では過熱感が強い水準となる。
②下落する場合
21日出来高加重移動平均線を下抜ける場合は、6月24日安値の19,476がサポートになるか確認。6月下旬のベース範囲内で止まれば、軽い値幅調整で済む。
MAより上にあるナスダック100銘柄
MA50より上
先週末60%➡今週末64%
MA200より上
先週末62%➡今週末63%
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