RTAの美味しい季節になりました

 RTAというものがある。「リアルタイムアタック」の略で主にビデオゲームの早解きを競う遊び、いや、e-sportsだ。動画投稿サイトでも毎日のように新作が投稿されるほか、タイム更新を狙う生放送も毎晩開催されている。

 そんなRTAの祭典、「RTA in Japan 2020」が今日開幕した。日本を代表する走者(RTAをする人のこと)が順番に様々なゲームをタイムアタックする様子を生放送する催しである。これまでにも何度か開催されており、生放送会場で観戦することもできたらしい(今年は例のアレのせいで無しになった)。

 実は私がこのイベントを知ったのは今年の夏のことであったが、過去の生放送のアーカイブを見返していたら夏休みが終わった。それだけ観戦する側も熱中できるコンテンツなのである。「どう森」の借金返済RTAレースが一番好き。

 今年の記念すべき1本目の作品は「世界のアソビ大全51」。変化球なタイトルからのスタートであった。このRTAはゲームに搭載されている遊び全てを1度以上遊ぶまでのタイムを競うものであった。遊べばよいので将棋やチェスでは即投了。オセロでは最短で「負ける」手順をいち早く入力していた。もはや芸術。



 RTAの面白さは人外じみたプレイの精度、発想だろう。今日、Twitterのトレンドに「ホットプレート」という単語が入っていたが、ゲームカセットの温度をある一定に保つことでバグを意図的に発生させ、タイムの大幅短縮を狙った、ということに起因する。まさかの物理である。ほかにも当然のように1F技(1/30秒の猶予の間にボタンを押す)を繰り出したり、逆にランダム要素のせいで大幅ロスとなったためにやり直しになってしまったりと、見ている分には楽しいがやる側としては辛い事が連続するのがRTAの醍醐味だ。


 明後日(だったかな)には今年大流行したゲーム「ファイナルソード」のRTAもあるということで、今から非常に楽しみである。今年の年越しのお供はこんなエキサイティングなものにしてみてはいかがだろうか。

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