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ヒアリングをして相手を分かった気にならない方がいい

本日は「ヒアリングをして相手を分かった気にならない方がいい」という話をしていきます
ヒアリングをしても、あまり核心をつくような発見ができてないと感じている方に読んでいただきたい内容となっております

ヒアリングはとても身近なこと

皆さんの中には仕事の中で、ヒアリング業務を行われている方がいらっしゃると思います

例えば、新規事業部署で働かれている方は、顧客となりうる人に「日々の生活の中で不満を感じていることはありますか?」などの質問でヒアリングをしたり、商品開発の部署で働かれている方は、「Aの商品とBの商品、どちらが使い勝手がいいですか?」などとヒアリングをすることがあるかと思います

また営業の方であれば、お客さんの話を聞くというのは頻繁にされていたりします

そして、上記の仕事以外で働かれている方でも、部下を抱えられている管理職の方であれば、部下に対して定期的にミーティングを行い、ヒアリングを行うことがあるでしょう 

ところで、そのヒアリングは本当に意味があるのでしょうか?

一般にビジネス書などでは「顧客起点」と呼ばれるような、「サービス提供者は『相手が求めているものを把握し、その不満を満たすサービスを提供するべき』で、そのためにヒアリングから始めるべきだ」という主張がされていることが多いです

ヒアリングをされる側から考える

では少し視点を変えて、ここからはヒアリングをされる側の視点から考えてみましょう
実際にヒアリングをされてると思いながら読んでみてください

例えばこんなシチュエーションでヒアリングを受けたとします
・私(ヒアリングされる側)はチェーン展開している洋食レストランで店長として勤務
・ヒアリングする人は、店舗業務は行わない、複数店舗を管理するマネージャー
・ヒアリング内容はホールスタッフ数の過不足の有無

この場合私(店長)は、「スタッフの数は足りているのか?」「何人ほど足らないのか?」「どの時間帯に何人ほど必要なのか?」「現状はどのくらい忙しくなってしまっているのか?」みたいなことを聞かれます

この時、あなたはどれくらい正確に答えることができますか?
自分の頭の中にあるイメージを100とした時、相手に言葉を使って伝えられる情報はどのくらいでしょうか?

回答するとき、頭に浮かんだ光景すべてを余すことなく伝えていますか?
おそらく違うでしょう
あくまで大きく齟齬が発生しない程度に伝えているおり、
となると100のうち60伝われば上出来ではないでしょうか

さらに私(店長)は、あくまで常識的な回答時間内に回答し、かつ複数店舗を掛け持つマネージャーがもつこの店舗に関する情報量でも理解できる形に変換して回答するとなると、最大でも100のうち30伝えるのが精一杯です

ヒアリングする側から考える

では今度は、ヒアリングをする側(マネージャー)から考えてみましょう

私(マネージャー)による「スタッフの数は足りているのか?」「現状はどのくらい忙しくなってしまっているのか?」などの問いかけに対し、店長は答えてくれます

私はさらに質問を重ねることで、店舗への理解度を高めようとしていきます

このヒアリングを通じて私(マネージャー)が受け取ることができる情報は店長からの回答のみです

そしてこの店長からの回答というのは、店長がもつ情報全体の100のうち30ほどに加工された情報です

しかしマネージャーにとっては、その30の情報量が全てです

残り70の情報を取りこぼしているということには、気付くことはありません

なぜなら、マネージャーは店長が100の情報を30しか伝えられてないことを知らないからです
知らないことに気付くことはできません

このような限られた情報で、マネージャーは正しく現状把握できたといえるのでしょうか?

無条件に信じてしまう

私たちは他者から情報を与えられたときに、その情報の真偽を確かめようとすることはあっても、その情報の前提を疑おうとはしません

今回の例でいうと、店長の発言内容が正しいかどうかを確かめることはあっても、そのヒアリングで得た情報が店舗のスタッフ事情について一通り網羅されているかを検証されることはないということです

この「人は前提条件を疑わない」という話はコテンラジオさんの番組内で話されていました(25:08~)


まとめ

本日の話をまとめると、
情報を受信する際は情報の中身よりも、
まずその情報の土台から確認することが大事かもという話でした!

全ての情報に対してそのようにするのは難しいですが
重要な場面では意識していきたいですね!

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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