危険な季節、到来

「わー、みんな 綺麗だねー。」
「どれもこれも、美味しそうだよ。」
「ひゃー、全部 食べたいよー。」
「りこちゃんは、どれがいい?」

りこちゃんと こざる達は クリスマスケーキのカタログを皆で眺めながら、夕食後のお茶を飲んでいます。

「うわ! ケーキだけかと思ったら、クリスマスのクッキーもあるよ。」
「こっちも美味しそうだし、それに缶が とってもかわいいよ!」
皆、うんうん頷きます。

「あー、こんなに可愛い缶や 綺麗な缶、作らないでほしいよー。」
「欲しくなっちゃうもんね。」
「買ってもらう為に、欲しくなるデザインを考えてつくってるからねー。」

クリスマス、きっと一年で最も危険な季節がやってきます。
あれもこれも、食べたい!
美味しそうなものが、これでもか これでもかとやってくるのです。

「僕たち、お金持ちでなくて本当によかったよ。」
「だって お金持ちだったら、どれにしようか迷うことなく、欲しいものが全部買えちゃうでしょ。」
「このケーキも、あのケーキも、そのケーキも買えちゃって、買ったら食べちゃうもんね。」
皆、笑いながら、うんうん頷きます。

欲しいものが全て手に入る…それはそれで いいことばかりではないのかもしれません。
そういう状況になったことが一度もないので、わかりませんが。

「こっちのカタログも見てみようよ!」
「見るだけなら ただだしね。」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
また一段と寒くなってきましたので、どうぞ体調に気をつけてお過ごしください。
よい毎日でありますように (^_^)