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先延ばしをいいかげん止めたい人、必読です

目の前の誘惑に負けて、つい甘いものに手をだしてしまったり、やるべきことを先延ばししてしまったりすることは、だれもが経験することです。

わかっているけど、やめられない…

その原因は、実は「未来の自分とつながっていない」ことに起因しているのです。

人は目の前の欲求に抗えない

もしあなたの目の前に1万円札を置かれ、こう選択を迫られます。

「いますぐこの1万円を受け取るか、それとも1か月後に1万1千円を受け取るか」

すると、ほとんどの人がいますぐ1万円を受け取る方を選択します。なぜなら、将来の不確かな1万1千円より、いま目の前にある1万円の方が魅力的だからです。お金に困っている人ならなおさらかもしれません。

けれど1か月で1千円(10%)も増えるなら、どちらがお得かは言うまでもありません。しかし人は目の前のモノを過大評価し、未来のことは過小評価してしまう傾向があるのです。このような非合理的な選択をしてしまう現象を、経済学の用語で「双曲割引」といいます。

おなかいっぱいに甘いモノを食べれば、太ってしまうことはわかっているけど、目の前のケーキに勝てないのです。

同じ質問を少し変えると合理的な選択をするようになる

ところが先ほどの質問を少し変えて行ってみると、結果は大きく異なってきます。
カリフォルニア大学の研究チームは少し質問を変え、こんなふうに聞いてみました。

「いま1万円もらって1か月後に0円を受け取るのと、いま0円受け取って1か月に後1万1千円受け取る、どちらがいいですか」

すると、1か月後に1万1千円もらう人が増えたのです!

いったいどういうことでしょう?

この質問の意図するところは、1か月後の未来の自分をより具体的に想像できるように問いを変えたということです。つまり未来の自分と現在の自分が結びつくようにしたのです。すると未来の結果を想像して、正しい選択がきるようになったのです。

他のいくつかの研究でも、未来の自分と現在の自分が結びつくように意図されると、老後の貯蓄をする額が増えたり、不正や軽犯罪を犯すケースが減る、といった効果が得られたと報告されています。

もし先延ばしをしたくなったら…

もしみなさんが目の前の誘惑に負けそうになったときは、誘惑に勝ったことで得られる未来の理想的な自分を想像する、あるいはその誘惑に負けたことにより苦しむ未来の自分の姿を想像とするよいのです。

先延ばしをしたくなったら、こんなふうに自らに問いかけてみてください。

「いまこの仕事を終わらせなければ、来週になって結局は自分がやる羽目になり、なにも新しいことに手をつけられない」
「もしこの仕事をいま終わらせれば、来週はゆとりをもって新しいプロジェクトに手をつけられる」

ぜひ試してみてください。

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