幸せの重心 読み終わる

幸せの重心読み終わる

予防医学者の石川善樹さんをモチーフにしたウサギのヨシキと、
作者ワタベさんをモチーフにしたカメのタナカを主人公とする、
よりよく生きるにはというテーマに基づくマンガ。

不器用なタナカに感情移入し
ときに卑屈さにツッコミを入れながら、
ヨシキの発見や視野や視点に学びを得る。
そんな読み方。

登場人物の幅広さと個性も魅力的

指導は細かいが、育成力・マネジメント力・視野の広さがあるカバ田部長、
心に闇を抱える(豆腐メンタル)、彼女の亀美ちゃん、
思いやりはある(と思われる)が表現方法が分からないというか
指導がとても攻撃的(パワハラ)になり悪影響を与えまくる獅子村課長、
巻終盤で出てきて今後の活躍が期待されるであろう
できる1年目のオク田くんなどなど。

52話:寄り添う男

今日読み終わったわけだが、今日読んだ分も学びありあり。

仕事のミスで落ち込むヨシキに対し
ここぞとばかりに(気づかいをする俺カッコイイとの思いで)タナカが、
『世の中にはもっとヤバい状況のヤツもいるから』ときづかう。

『世の中にはもっと自分の力ではどうにもならないことで悲しんでる人もいるのか』
と読み替えて解釈するヨシキ。

(おそらく)自分がコントロール可能なことの失敗程度で
落ち込んでしょうがないと秒速で切り替えるヨシキ。

せっかくのきづかい活躍シーンがすぐさま終わり、
もっと悩み聞くよー、待ってー、とタナカが言い終わる。

これもいい話

いつもはタナカが落ち込む側なので珍しいけど。

タナカの一般論のアドバイスを、
自分が活用・理解できるように読み替えて認識するヨシキがいる。
確かに、そもそも自分では何もコントロールできない事象で
理不尽に悲しんでる人は世界には多くいると思う。

ただそれって多くの場合、
実際にそのシーンを目にしなければ気づけないわけで、
それを自分の頭の想像して学びを得られるのがヨシキのすごさ。

そんなヨシキの考えを聞くと、
そういう考えもあるのかと毎回タメになる。

確かに、例えていえば、
宇宙のことについて考えさせられる情報を聞くと、
仕事上の失敗でくよくよしているのが
とても矮小で些末なことに聞こえてくるよね。

これは本当に良書。
落ち込んだときに読む本レポに入れてもいいのでは。
しかも安すぎるので次巻出ても高速購入する。

"幸せの重心 (コルクスタジオ)"(石川善樹, ワタベヒツジ 著)
https://a.co/4nKeTbE

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