駅のホームのベンチにあった、落とし物を届けたら。

駅構内の落とし物を窓口に届けたことがありますか？
私は見つけたら、窓口に届けるように心がけています。自己紹介でも書きましたが私は忘れっぽく、忘れ物や落とし物をして困ることがよくあるからです。

駅やバスの中に忘れ物をして窓口に後日取りにうかがい、モノが戻ってきたとき。拾って届けてくださったかたありがとう、と感謝の気持ちが湧いたのと同時に「わたしも見つけたら届けてあげよう」と思ってそれ以降届けるようにしています。

そして本日は旦那と２人で小田急線を利用し、とある駅で下車。改札に向かって歩いていると、ホームのベンチの下にボーダー柄の手提げバッグを発見。お弁当が入るぐらいの、チャック付きの小さなバッグ。

人の流れは結構あったが、みんなバッグに気づかず通り過ぎていく。少しの間待ってみたが、誰もバッグのところに行く気配はない。
「やっぱりこれ、忘れ物だよね。届けてあげようか。」と手に取った。

その場でごそごそバッグを開けるのはなんか怪しいので特に中身は確認しなかったが、貴重品などが入った大切なものかもしれないのですぐに改札近くの窓口に届けた。

「２番ホームのベンチの下に置いてありました。忘れ物だと思います。」

駅員さんに手渡すと、『落とし物ですね！届けてくださってありがとうございます。あっ、少々お待ちください…』

１分ぐらい窓口の前で待っていると、駅員さんが戻ってきた。

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『こちら、お忘れ物を届けてくださった方にお渡ししております。ご協力ありがとうございます。』

――

”ありがとう”と書かれた、いわゆるThank youカードだった。

小田急線で忘れ物を届けたのは初めてで、忘れ物を届けてカードを貰ったのも人生で初めてだ。

ありがとうと書いてあるカードを貰った側だが、小田急の駅員さんの粋な心遣いに私も「ありがとうございます」と感謝しながら受け取った。
ありがとうが溢れていたやさしい時間だった。

「小田急線でお届け物するとカード貰えるんだね。嬉しいね。名刺サイズで可愛い。」「ね、心遣いが素敵だね。」

そう話しながら、温かい気持ちでふたりで改札を出た。手提げバッグが持ち主のところに無事に届きますように。