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デジカメのUIはどこに向かうのか? <AdobeXDが起こす変化への期待>

最近はデジカメのユーザーインターフェイス(UI)について余り書いていない。カメラ単体で何ができるかよりもサービスとの連携で実現する撮影のワークフロー全体の方が重要だと思っているからだ。

今年に入ってからも、OLYMPUSのM1X、FujifilmのT3と新しいカメラを借りて使ってみたりしていますが、面白い機能はあっても、面白いUIには出会えていない。これはどうしたことだろうか?

面白い操作(=楽しい操作)とは「何をどのように操作するか」ということで、「どのように」の部分も大切な要素となる。これまでボタン操作、ダイヤル操作が中心だったところへ、画面ボタンへのタッチ操作が加わり、さらにフリックやピンチなどのゼスチャー操作が使われるようになることで、スマホ的な操作も能力的にはできるようになっているはずですが、実際にはワクワクする操作感を味わうことができていないのが現状である。

相変わらずつまらないタイルメニューやリストメニューをちまちまと階層を行き来して設定値を選択しているだけだ。

次に「何を」の部分であるが、ほんらい撮影設定とは多軸・多項目の組み合わせで、相互に影響し合いながら複雑な化学変化を起こすもので、思いもよらない結果が出たりして楽しいものである。さらにデジタルカメラではその変化が目に目る形でリアルタイムに見られるようになっているのだから、操作ももっと豊かで楽しいものになっても良いはずである。

しかし現実には写真の表現が豊かに変化するというのにワクワクする多次元同時操作が実現できていないのだ。


AdobeXDで変化を起こすかもしれない!

Unityの登場によって簡単なゲームくらいであれば入門書を見ながら作れるようになってきたが、本格的なゲームを開発するとなるとやはり時間もお金も掛かる。

そんなときに役に立つのがプロトタイピングである。開発の本流とは別に、非常に短時間に沢山のアイデアを試したり、後で発見される問題を事前に発見したりすることで、効率的で良い製品開発ができる。

ところがプロトタイピングツールはこれまでWeb開発やスマホアプリのためのものは沢山あったのだが、ゲームコントローラーやキーボードを高度に使ったゲーム向けのプロトタイピングツールは皆無といっていい状況だった。

そこへ登場したのが、AdobeXDの「キーとゲームパッドによるトリガー」だ。

もともと使い易さとスピードで人気のあったAdobeXDで、ゲームUIがデザインできるようになったのだ。ゲームUIの要素には、ボタン操作(ゲームパッド)やタッチ操作だけでなく、加速度センサーやGPSなどのセンサーを使ったものも多く、少し工夫は必要だがプロトタイピング可能である。

それは同時に、ゲームと同じようにボタンやダイヤルの操作が中心のデジカメUIでもプロトタイピングができるようになるということでもある。

なによりもデジカメよりもゲームの方がUIのレベルが高い訳だが、そのゲームと同じ環境でデザインができることで、これから良い影響を受けてデジカメUIが大きく進化してして欲しいというのが私の願いである。


先日、AdobeXDがもっと豊かなゲームUIとデジカメUIを創り出せるように、機能追加のリクエストを出しておいた。一日でも早く実装されることを願っている。



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