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ロボットでインタラクションを学ぶ

前回の記事では、組み立て終わった報告とこれからやりたいことを書きましたが、今回は実際に動かしてみた様子をお伝します。

インタラクションを学ぶ基本がある

「ロボットについて学ぶ」という場合には、人間研究などを含めて広くなりすぎるため、私がPLEN:bitで体験してみたい「ロボットとのインタラクション」について考えてみたいと思います。

インタラクションは、現在のデザインが重視しているUI(ユーザーインターフェイス)によって実現し、UX(ユーザーエクスペリエンス)を構築する「小さな要素」のことです。日本語では「相互作用」や「やりとり」のように言うこともできます。
将来デザイナーになりたいと考えている人は、インタラクションについて学んでおくと役に立つことが沢山あります。

なぜならこれからの製品(装置やサービスなど)は、なんらかの賢さを持ち、人間の操作に対してこれまでの製品とは違うやり取りがおこなわれるようになるからです。スマートスピーカーとの対話、クルマのアクセルを急に踏み込んだときの挙動など既に変化の兆しが表れてきています。

それを全てロボット的に扱うことはできませんが、ひとつの視点としてより擬人化した人工物を想定したインタラクションのデザイン体験をしておくことは重要なのです。

インタラクションの基本形は次のようなものになります。

① 人間がロボットに何かの刺激(トリガー)を与える
② それに対してロボットが反応してプログラムされた動作をおこなう
③ そのロボットの動きに対して人間が何かの情報を得たり、感情が動かされたり、何かの行動を起こす


※ロボットが反応したことを認知した時点でインタラクションが成立したとする考え方もあります

このようなインタラクションを実現できるロボットを作るためには、3つのステップで進めていくことになります。

① ロボットが動くようにする
② 人間からの刺激を受け取れるようにする
③ 刺激に対してロボットの動きを紐づける

先にロボットを動くようにするのは、②と③を作るときにきちんと動作しているかを確認するのにロボットが動くようになっていた方が分かりやすいからです。

この考えに基づき、まずPLEN:bitを動かすことから始めていきます。


PLEN:bitの動きの基本

PLEN:bitは両腕に2個づつ、両脚に2個づつの計8個のサーボによって動きを作ります。番号は0番~7番になります。

0番から3番はロボットから見て左側、4番から7番は右側で、最初の2つの番号が腕と脚の全体(付け根)の動き、後ろ2つの番号が腕先/足先の動きに割り当てられています。

各サーボの番号に対して、0度~180度の範囲でサーボの角度を設定できるのですが、初期値がバラバラであることと、プラス側マイナス側のどちら前後左右であるのかが明記されていないため最初はどうしてよいか分かりません。

そこで基本姿勢(気を付けの姿勢)の時のサーボの値(初期値)と通常使う可動範囲の数値、ならびに動作方向についてまとめてみました。

この数値は私のPLEN:bit固有の値である可能性がありますので、それぞれ太字の数字をベースに気を付けの姿勢になるように調整してください

こちらの動画は、A/Bボタンに2つのポーズを割り当てて交互に切り替えています。


基本モーションを組み合わせる

個々のサーボの値を設定しても良いのですが、普段遊ぶには現実的ではありません。そこで「基本」「ダンス」「サッカー」の3つのモーションからそれぞれの動きを組み合わせて使うことになります。

動かしたい順番にブロックをならべていけば一連の動きを連続しておこなってくれます。

こちらの動画はダンスモーションを適当につなぎ合わせて作ったものです。


ロボットの動きをプログラムすることができましたので、次回は「人間からの刺激を受け取れるようにする」に挑戦していきます。


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