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コロナ時代の「オンライン撮影」という新しいスタイル

3月末に突然に在宅勤務が始まり、それまで会社での仕事と帰宅後のnoteという自分の中での時間の切り替えが全くできなくなり、自由時間はたくさんあるのにnoteの投稿が1ヶ月もストップしてしまいました。

当然外出もままならず写真を撮ることも減ってしまいました。

この記事はテーマを決めて書き始めたのではなく、ただnoteを書くことで、これまでの日常を少しづつ取り戻していきたくて書いています。

いろいろな情報を総合的に考えるとコロナはどこかのタイミングに終わるものではなく、いつまでもコロナを意識しながら生活をしていく「withコロナ」という時代になっていくのだと思っています。

そんな時代に向けて、写真を撮ることの環境の変化とUXの変化について考えてみましょう。

写真を撮るために観る

多くの人は以前より写真の撮影枚数が減っているのではないでしょうか。全く撮影しなくなってしまった人もいるかもしれません。

家にいる時間が増えた事で、これまで撮影した写真を観る時間に切り替えたりしているでしょうか。私も最初はそのように考えましたが直ぐに手が止まってしまいました。やはり写真が好きな人にとっては撮りに行くという目標がないと写真を見てもあまり面白くないのだと気付きました。

オンライン撮影という新しい撮影スタイル

オンライン飲み会が広くおこなわれるようになり、それがリアル飲み会の劣化版ではなく、何か新しい繋がりの心地よさになっているように感じます。

同じように写真撮影でも「オンライン撮影」が実現できると思っています。

既に私たちはドローンによって離れた場所にあるカメラをコントロールしながら撮影することを経験しています。スタジオでのテザー撮影も同様です。

撮影の表現の半分はフィルム時代から変わらない体を使った移動やカメラのポジション、もう半分は画像処理の領域となっていて、高解像度でトリミングがある程度できる時代では両方の領域でデジタルによる調整が可能になっています。

例えばフォトジェニックな観光地で、有料または無料の定点カメラにアクセスして写真撮影を楽しむことができるようになります。携帯電話のキャリアがアンテナ設置に投資するように、ニコンやキヤノンといったカメラメーカーの収入の一部はこのような定点カメラの利用料からのものになるかも知れません。

現地に行かなくても、自分の写真が撮れることに今は違和感を持つでしょうが、すぐに世界一周を楽しむ人たちが出てきます。その体験の価値は自分の足でしか撮影に行かな人よりも大きくなる可能性を想像するとワクワクしてきます。

ペア撮影、あるいは映画撮影チームのように。

またオンラインでのマッチングサービスによって、カメラを持って現地で撮影する人と、自宅から撮影する人を結びつけるようになると考えています。

お互いにリアルタイムにコミュニケーションをとりながら、最高の映像を目指します。もちろん自分一人で思い通りに撮影したいと考える人もいるでしょうが、みんなでワイワイとアイデアを出し合いお互いの専門性を尊重しながら撮影する映画撮影チームのように撮影を楽しむことができます。これが「ペア撮影」です。

二台のカメラがスマホアプリを通して接続し設定がシンクロします。これまでのモバイル通信では十分な画質と速度を実現することができませんでしたが5G通信の登場によって一気に実現可能になりました。

当初は同じメーカーのカメラ同士でないとオンライン撮影ができず、その普及度合いがメーカーの人気にも影響を与えることになりそうです。メーカーはアクティブに撮影に行く人に無料でカメラを提供することもでてくるはずです。

また個人で高価な機材を購入して、ペア撮影から収入を得る「ペア撮影カメラマン」も面白そうです。

マニュアルから体験学習へ

この技術はカメラの取説やノウハウ本の領域にも変化を与えます。サーバー上でバーチャルな撮影体験を提供し、さまざまな機能を理解することができる「体験学習」に応用できます。

カメラを購入して箱を開けると、まずスマホとのペアリングが求められ、それが終わるとこの体験学習が始まることになるでしょう。

これはユーザーは運動会や海外旅行など、失敗したくない撮影を事前に練習できるだけでなく、メーカーにとっては新しい機材(レンズ)でどんな写真が撮れるかを事前に体験させて購入に結びつけることができるのです。

家にいることで撮影ができずにストレスをためているカメラマンの皆さん、コロナ時代にはこれまでになかった新しい撮影スタイルが新しい楽しさやビジネスを生み出すかもしれません。

今は外出を控えてコロナを広めないように努め、同時にこれからの撮影の楽しみ方を少しだけ想像してもらえたら嬉しいです。

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