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”デジ・アナ”カメラ instax mini Evoが提供する体験設計

GOOD DESIGNの3年連続最多受賞、CHANELのメインビジュアルにX-T3が登場と立て続けに富士フイルムのニュースが続いていますが、今回も個人的に衝撃を受けた内容です。

11/17に発表された「instax mini Evo」は、アナログのフィルムプリントとデジタルのエフェクトを融合させ、温かみのある「デジ・アナ」の世界を作り出しています。

デジカメのUXデザイナーが追い求めている写真の楽しさを、鮮やかにまとめてきた感じです。

●デジタルで実現するエフェクト (種類が多く、手軽)
●フィジカルな操作系で操作 (タッチじゃないからスマホではできない)
●スマホアプリと連動 (現場のフォトコミュニケーションだけじゃない)


デジタルであることを隠してきたチェキ

インスタントカメラ”チェキ”には、大きく分けて2つのタイプがあります。1つは従来のレンズからの光で直接フィルムに露光するタイプ、もう一つはハイブリッドインスタントカメラと呼ばれている、液晶モニタで画像を確認しながら撮影し(撮り直しも可能)、デジタルプリンターとしてフィルムに露光するタイプです。

このハイブリッドタイプが登場したのは2017年で、その前の2014年にインスタントフィルムを使ったプリンターが登場しています。

いつのまにかデジタルになっていたチェキですが、当初のハイブリッドインスタントカメラは単純にシンプルなボタン操作のデジカメにプリンターを組み合わせたような操作性のカメラでした。


アナログ操作+プリント実体化で写真をいじっている体験が増強される

それが「instax mini Evo」によって、レンズを操作し、フィルムを操作するという新しい操作系に置き換わり、実際にはデジタルでおこなわれる処理ですが、最終的にプリントされることで、あたかも実際に物理的なものをいじっている感覚になれるように思います。

この辺りは実際に体験してみないと分からないところですが、プロモーションビデオを見る限りかなり実現できているのではないでしょうか。
こちらのビデオで操作の様子が分かります。


スマホと連動するアナログUXの提供という価値

アナログな体験が特定の状況で特別な体験になる一方で、その体験をデジタルの世界で活用・管理するのは日常的な体験です。今どきは特別な体験をSNSでシェアすることで価値を感じることができると言う人もいます。

カメラと連動しアナログ体験を補強するだけではなく、スマホ内の画像に対してアナログ体験を提供してくれます。

スマホとの共存の一つのカタチとして、スマホで撮れない画像を撮るだけではなく、スマホに対しアナログ的なUXを提供するデバイスという形が今後のトレンドになるかもしれません。

instax mini Evo本体と本アプリをBluetoothで接続することで、下記の機能をお楽しみいただけます。

1.DIRECT PRINT
スマートフォン内の画像をカメラ本体に送信してinstaxプリントにすることができます。送信前に、画像の移動や回転、拡大縮小ができます。

2.REMOTE SHOOTING
スマートフォンを操作して、 カメラ本体で撮影することができます。

3.TRANSFERRED IMAGES(プリント画像保存機能)
カメラで撮影・プリントした画像を、スマホにinstaxフレーム付きデータで保存することができます。プリントしたとっておきの1枚をSNSで共有しよう。

(アプリの説明文より引用)

富士フイルムの公式アプリ一覧です。instax mini Evoの他にもハード(カメラ)と連携するアプリが提供されており、それぞれの開発ではリソースの共通化がかなり進んでいるようで、今後ますますハードと連動するアプリが登場してきそうな予感がします。

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