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なぜ、お仏壇に手を合わすのか

~命のリレーに感謝して~

 
今回は「なぜ、お仏壇に手を合わすのか」についてお話しさせて頂きます。結論から言えば、生命のバトンを渡して下さったこと、「命のリレー」への感謝です。

 先の選手(両親やご先祖様)達がバトンを一生懸命守り、繋いでくれて、そのおかげで私たちが存在しているのです。途中で止まってしまっては、私たちは存在しません。先の選手の皆さまに御礼を伝えるのが、お仏壇に手を合わせる、理由の一つです。このことを深く学ばせて頂いたお話しを紹介させてください。

 高野山にはたくさんの塔頭(たっちゅう)寺院(じいん)があります。その一つのお寺のご住職さんと一緒に、高野山の最も大切な場所「奥之院(おくのいん)」にお参りをさせていただいた時の事です。

 しばらく住職さんと石畳を歩いていたのですが、何を思われたのか、石畳を降りて、私でも抱えきれないぐらいの大きな杉の木を触り始めたのです。不思議に思ったものですから「住職さん、どうかされましたか」と、お伺いをいたしますと、住職さんが、「なぜ、この木はこんなに大きくなるのか、あなたはわかりますか」と、突然聞かれました。
 私は「根っ子から水分を沢山吸い上げて、天を覆うような葉っぱで光合成をするから、ここまで大きくなるのだと思います」と、お伝えを致しました。すると、住職さんはニコリと微笑まれて「では、私たち人間にとっての根っ子や葉っぱとなるものは何でしょうか」と訊ねられました。

 私は先のご質問に答えられず、もごもごしていました。しばらくして、住職さんが、

 根っ子というのは、目は見えません。けれども厳然としてあるのです。それはまさしく私たち人間に例えると、「命のバトン」を繋いでくれたお父さん、お母さん、ご先祖様なのです。この方々がいなければ、私たちはこの世に存在することはありませんでした。
 また葉っぱというのは、この世の中で生きている人たちです。私たち人間は一人では生きて行くことができません。必ず多くの方の助けをいただいて、一日一日を生かされているのです。
この根っ子と葉っぱ、この二つを大切にすることで、私たちの人生は豊かになるのです。

 この住職さんの柔和な雰囲気でのお話しを聞いて、単純なことですが、その奥深さに感動を覚えました。
 どうぞ、心新たにお仏壇に良い香りがするお線香を立て、手を合わせてみて下さい。必ず、温かいものが、アナタのこころに生まれてまいります。

 また、先ほど「お仏壇に手を合わせる理由の一つです」と、書かせてもらいましたが、その真意は↓にてお伝えさせて頂きます。

https://x.gd/yAQaY

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