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組織や社会で人から信頼を得るには?

~怒りと悲しみを堪(た)えて明るい未来~

 時たま人に呼ばれて遠くに出かけることがあります。街に出ていると自然と人の会話や言動が目に入ってきて、
  そんなことを言ったら人が傷ついてしまう
  何もそこまでやらなくても良いのではないか
 と、いうことがあります。気持ちを表す言葉や行動は人間が生きていく上で、とても大切なものです。人を活かすこともできれば、人を悲しくすることもできます。
 気持ちの伝え方(言葉や行動)一つでみんなを幸せにし、自分もみんなに慕われながら生活することができるのです。皆に思われながら生活をしたい方にお伝えしたい僧侶の人生のコツは「自分の感情をひとまず置いて、人を思う言動をする」ということです。
 悲しみなり、怒りなどの突発的な自分の感情を抑えることは非常に難しいですよね。でも、今後の人生を考えると一時的なことです。今、感情をぶつけて一時の安楽を得るか、それとも今後、多くの方から慕われて生きるか、天秤にかけてみて下さい。前回の記事で「悪い縁を良縁に変える方法」をお伝えしましたが、今後、どんな御縁があり、どうつながっていくのか分かりません。軽んじてはいけないのです。
 聞いたお話しですが、ある時に職場のバイトさんが休むことがありました。職場の課長さんは烈火の如く怒り、そのバイトさんの出勤するはずだった日の横に「無断欠勤」と赤字で書き込んだシフト表をロッカーに貼り付けました。周りの方々はこの張り紙を見て、非常に嫌な気持ちになりましたが、課長一人だけが自分の気持ちが晴れて、ニコニコしています。
 ですが、実はこのバイトさんは職場に連絡していたのです。連絡を受け取った方がたまたま席を外していたのにすぎなかったのです。次の日、課長は休みで、出勤してきたバイトさんがその張り紙を見て、ロッカーの前で涙を流されたそうです。
 後日、ちゃんと連絡があったことを知った課長さんは焦りましたが、バイトさんの信頼も周りの信頼も戻ってきません。課長さんは性格の悪さを露呈し、人から距離を置かれるようになったのです。 
 さらに後の話しですが、そのバイトさんが違う組織に就職し、大きなプロジェクトを任されることになりました。その時、心無い行動をした課長さんが会社を代表してそのプロジェクトに加入する交渉に行ったのですが、先方組織からお断りがあり、会社に大きな損失が出て、立場を失うことになってしまいました。
 感情的になって一度攻撃的な言動をしてしまうと、それは取り返しのつかないことになってしまう可能性があります。言動を慎んで、その人を思う言動をしたときに、はじめて難を逃れることができるのです。
言うのは簡単ですが、実際には難しいことですよね。ですが、多くの人から信頼を得ていくには必要なことです。怒りや苦しみをぐっと堪えてください。最初は難しいですが、慣れればできるようになってきます。あなたの努力がそのままあなたの幸せにつながるのです。

 さらに今、ご紹介したお話しにはもう一つのエピソードがあります。課長さんと違う道をたどったもう一人の物語です。興味のある方は↓で紹介させて頂きます。
https://x.gd/RE1Of


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