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こやま淳子のマンガレビュー

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東京マンガレビュアーズに寄稿したレビューをまとめました。
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#社会・アングラ

作者が身を挺して伝える、女vs男の単純構造では語れないジェンダー社会の複雑さ『女(…

【レビュアー/こやま淳子】 なんで女なんかに生まれてきたんだ。セクハラの話を、他人に伝え…

いくえみ綾が描くダメ男のダメな日常と少し渋めのファンタジーに、人生の機微を見た『…

【レビュアー/こやま淳子】 いくえみ綾作品の機微は、男性にわかるのか?いくえみ綾先生の漫…

命か、真理か? あなたの生き様を問われる『チ。―地球の運動について―』

【レビュアー/こやま淳子】 マンガ大賞2位を取った話題作真理や思想を捨てなければ死が待っ…

6年会話のない夫婦の漫画を読んだら完全にミステリー漫画だった『妻が口をきいてくれ…

【レビュアー/こやま淳子】 妻に6年も口をきいてもらえなくなった原因は? 「片方だけの主張…

おかしいのは、自分か、政治か?ラブコメで炙り出される“永田町のフシギ” 『恋と国…

【レビュアー/こやま淳子】 正直いって、私は政治がよくわからない。コピーライターとして、…

ドラマ化待ったなし!?『BASARA』田村由美が贈る新感覚ミステリーに予想を裏切られ続…

ミステリって、人間描写の深みに欠けるからちょっと苦手。そんな人でも楽しめるのが、この『ミ…

人間の「底」を描いた、反面教師であり最高の女友達『パーマネント野ばら』

【レビュアー/こやま淳子】 なんといってもサイバラである。 「底辺」の人々を描かせたら、この人の右に出る作家はいないだろう。そう唸ってしまうのが、この『パーマネント野ばら』だ。 菅野美穂主演、吉田大八監督で映画化もされた作品で、なるほど、確かにこれは映画にしたくなるような文学性がある。 最初に読んだときは、ちょっと心が弱っていたのか、読みながら号泣してしまったのを覚えている。しかし今回読み返したら、めちゃくちゃ笑えて、しみじみと怖い話だった。まあ、なんというか、そうい

毒親から遺骨を盗んで逃げる…「親友の死」があぶり出す生への執着『マイ・ブロークン…

【レビュアー/こやま淳子】 自殺・毒親・共依存。重いテーマなのに軽やかでエモい疾走感に目…