DTMドラマに見る夢と現実
友情や恋、ライバルや家族との衝突などを経て、世界に通用する“神曲”作りに挑む様子を描いた青春音楽劇。DTMを用いて楽曲制作に挑む姿を通し、ものづくりの楽しさを伝える作品になっている。
ものづくりの楽しさを伝えるってのは良いコンセプトですね。とはいえDTMって朝から晩までチマチマやってる孤独な作業なので、どうライバルとか友情や恋を織り交ぜるのか期待するところでもあります。
ウケるには聴いてくれる環境を整備する必要がある
ボーカロイドムーブメントのおかげもあり、DTMを趣味とする人が当然という時代になりました。と、同時にプロアマ問わず出る曲数が多すぎて凡百の才能だと聴かれない時代でもあります。初音ミクさんがブ↑イ↓ブ↑イ↓(※初音ミクボイス)言わせてた頃は熱心に聴いてくれるオーディエンスがいたんですが、今は落ち着いて全体のパイが減っている状態なので、注力するなら自分の曲に耳を傾けてくれる環境を作るのがウケる近道なんじゃないかなと。何となく聴ける曲よりSNSウケのいいキャラクターを形成するのが先、みたいな感じでしょうか。既に固定ファンを持っている人に乗っかるのもアリだし、漫画を描ける人はそこから攻めるのも良いかもです。
DTMを趣味としているユーザーにとって「自分マーケティング」がより大事になってるんだなという印象。先日「ぼくのりりっくのぼうよみ」さんの自分の成功は自分をマーケティングしていたから、という記事が出てましたが、これはそうだろうなぁという感じで。若いのによく考えてるなぁと思いました。どこのシーンでもやってけそうな地力のある人ですね。
一万再生ごとにウンコを食べるウンコマンP
変な話、曲がいいことが前提として、更に「一万再生ごとにウンコ食います!ウンコマンPです!曲作ったんで聴いて!」というキャラクターならウケる角度が上がるかもしれません。バカなことやりやがってクソがみたいな感じで同ジャンルから罵声が飛んでくるかもしれませんが、一万再生させるためにシェアする人は少なくともバカにする人以上に居るんじゃないかなと。不発に終わることもあると思うんですが、とりあえず数打つ感じで。どこの馬ともしれない趣味人の曲が一万回も聴かれるのってホント大変ですから。
それでも聴いてくれる人がいる
キャラで耳目を集めて内容でオーディエンスを釣り上げるって手法は出来るならやったほうがいい。使えるものは使っていくのが良い手法だと思います。フェミニンな雰囲気を出せる男性なら可愛い感じの自撮り上げまくって固定ファンをつけるとか、女の子ならピーキーなキャラを狙っていくとか。
僕はここ10年ぐらいはDTMを趣味としてて、前述の手法以外はどうやって聴いてもらえるか…と投稿時間やSNSの宣伝、果ては自分でPV撮ったりしてたんですけど、そういう試行錯誤を10年やってみて愚直にやってればいつか結果は出る!みたいなのは夢という結果を得ました。いや、ホントに夢レベルでウケる角度が低すぎるんですよ。誠実さで攻めるのは分の悪い勝負だと思います。
ただ、それでも聴いてくれる人がいて「投稿するのを待ってたよ」と言ってくれる人が出来たので無駄ではなかった。それこそ「ものづくりの楽しさ」の真髄じゃないかなって思います。
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