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昨日の1人目の客になれた話 高島屋T8編 その1

 いよいよ高島屋「T8」グランドオープン。1人目の客から順番に館内に吸い込まれていく。60人目くらいの私にはなかなか順番が巡ってこない。こうしている間にも館内の店舗には順次1人目の客が入店していくのかと思うと焦れてくるが焦っても仕方がない。誘導に従い、館内へ進む私たちはベルトコンベアに乗せられているみたいだ。

 地下道に面して店を構える七味の店、スイーツの店、いずれの店も誰も入店していない。ここに行けば1人目の客になれるではないかと思ったのだが、ベルトコンベアは館内へ私たちを導いていく。導かれた先に「成城石井」があるのが見えたので、まずは手堅く、ここの1人目の客になることにした。それにしても百貨店のオープン時の殿様気分はたまらない。

 成城石井は正面にパンが並んでおり、近頃パン屋巡りをして食パンを買っている私であるから、これはちょうどええわ、と思い、食パンを掴み、急ぎ足でレジへと向かうのだが、レジではすでにおばあちゃんとおじさんが会計をしていた。
 あれだけの長蛇の列で開店待ちしてわざわざ成城石井で買い物をする客が、1人目の客になりたい私以外に存在するとは。
 無念の3人目の客となった私は、しかし、成城石井のすぐ隣の店に、一人も客がいないことを発見した。この際、なんの店でもええわい、とカウンターに置いてあるメニューを見ておると、「お食事はまだご注文いただけませんが、ワインなど飲み物でしたらどうぞ」と声を掛けられ、昼間からワインは・・と思っていたら、ぶどうジュースもあるようなので、それを注文して椅子に座ると、カウンターのお姉さんが「お客様が1人目ですよ」と微笑んでくださり、実に気分がいい。その後、Tシャツにも気づいてくれ、一緒に写真を撮ったのであった。

 令和5年10月17日、午前10時、高島屋T8地下1階にオープンした京都ワイナリー四条河原町醸造の1人目の客は私です。

接客の神様みたいなお姉さんと

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