キャッシュレス・タッチレスはウィズ・コロナ時代の「当たり前」。役所も早く追いつかなきゃ、という話
キャッシュレス社会における役所の現在地
昨年10月1日から今年の6月末まで経済産業省が実施したキャッシュレス・ポイント還元事業の後押しもあり、世の中のあらゆるところでキャッシュレス化が進んできています。さらに、ウィズ・コロナ時代においては、現金を通じた感染リスクを防ぐという意味において、非接触で支払いが可能なキャッシュレスの大切さを実感するようになりました。
一方、行政手続きや公共施設の利用においては、キャッシュレス化を進めてはいるものの、まだまだ発展途上です。自動車税、固定資産税・都市計画税(23区内)などは今年6月1日からスマートフォン決済アプリによる納付が可能となり、送付されてきた納付書に印字されたバーコードを読み込むことで、手軽に税金の納付が可能となりました。また、上野動物園など利用者の多い都民利用施設ではキャッシュレス化が進んでいます。しかし、入場料や施設内の店舗でのお支払いの際にキャッシュレス対応していない施設も多いのが現状です。
都民利用施設のキャッシュレス化を2021年度内に実現
何かを買うときに必ず発生する「支払う」という行為ですが、キャッシュレスであれば、小銭の持ち運びが不要になり、また、小銭のやり取りがいらないので、スピーディーに支払いをすることができます。加えて、現金のやり取りが発生しないため、衛生面の懸念も払しょくすることもできます。
東京都においても、まずは都庁内施設を手始めに、都民の方が利用される施設のキャッシュレス化を強力に推進していきます。
ウィズ・コロナ時代に即したタッチレスの促進
新型コロナウイルスの感染を防ぐため、人と人との接触をなるべく避けたい、と思っている方は多いのではないでしょうか?東京都は、行政手続のデジタル化などの取組を加速することで、都民と行政の接点における様々な場面において、非接触型の対応を促進していきます。
4つのレス(はんこレス・ペーパーレス・FAXレス・キャッシュレス)に取り組むことで、タッチレスを推進するとともに、これまで物理的な接触があった都主催のイベントや行政相談をデジタル上で行えるように環境を整備し、非接触型の対応を実現していきます。
キャッシュレス・タッチレスは、いまや世の中の「当たり前」です。役所もこれにスピーディに追いつくべく、全力を尽くします。
5つのレスを実現し、都政のQOSを高める
前々回取り上げたはんこレス、前回ご紹介したペーパーレス・FAXレス、そして今回のキャッシュレス・タッチレスと、「5つのレス」の取組について、全3回の記事にわたり、ご紹介してきました。
下記表のとおり、到達目標と期日を明確にし、達成に向け着実に取組を進めていきます。ペーパーレスではコピー用紙1億枚削減など、意欲的な目標を掲げていますが、その先のさらなる展開を見据えながら、強力に推進していきます。
5つのレスに徹底して取り組むことで、仕事のベースとなる仕組みや規制を見直すとともに、紙やはんこをベースにしたアナログ環境から、オンライン・デジタルをベースにしたデジタル環境へと転換し、全庁を挙げてDXを推進することで、都政のQOS(クオリティ・オブ・サービス)の向上に取り組んでいきます。
(追記)都民利用78施設の入場料等のキャッシュレス化が完了しました。