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有志職員とオープン&フラットな組織について議論!職員とオフ会してみた

都政の構造改革推進チームでは、所属や職層を超えた活発な議論が展開され、イノベーションを生み出すオープン&フラットな組織づくりを目指しています。この取組の一つとして、有志の職員と対面でディスカッションをする座談会、「シン・トセイオフ会」を今年の6月~7月にわたり全3回開催しました。

職員の思う「オープン&フラットな都庁」とはどんな都庁なのか、どのように実現していくのか、今回はオフ会当日の様子に加えて担当職員への突撃インタビューをお伝えしていきます!


職員でオフ会??

そもそもオフ会とは、SNSやネット上のコミュニティのメンバーなどがオフラインで実際に顔を合わせる集まり
東京都では「デジタル提案箱+」「SHIN-QA(シンカ)」という職員同士が日頃からオンライン上で交流できる仕組みがあります。

デジタル提案箱+は、都庁職員が匿名で都政の構造改革に関する改善提案を投稿できるサイトで、提案者以外の職員も「コメント」や「いいね」で議論に参加できます。

SHIN-QAは職員同士が日々の業務に関する疑問や悩みを質問・相談し、課題を解決しあうQ&Aフォーラムで、いわゆる都庁職員版知恵袋です。

今回はそのオフ会ver.ということで、東京都の全職員を対象として参加者を募集しました。その結果、勤務地や所属、年齢などが様々な職員たちが13局から延べ88名集まり、熱い議論が展開されました!

テーマは「オープン&フラット」

そもそもなぜ職員同士でオフ会が必要なのでしょうか?

都民が実感できるQOSの向上を実現するためには、新たな発想をもとにして効果的な政策を生み出していく必要があります。そのためには職層や所属を越えた活発な議論を展開することで、様々な知恵を融合し、イノベーティブな都庁へと変革していくことが重要です。私たちはこのような組織文化を実現するために「オープン&フラット」というキーワードを掲げて取組みを進めています。

シン・トセイ3より

オフ会はまさにオープン&フラットを実践する場です。
普段関わらない職員同士でディスカッションすることで、様々な新しいアイデアを生み出すとともに、都庁自体をよりオープン&フラットにすることを目指しています。

≪各回のテーマ≫
第1回「オープン&フラットではないと感じる場面、変わったらいいと思うところ」
第2回「組織を越えた活発な議論・交流ができる組織をつくるには」
第3回 中村副知事、宮坂副知事、山田デジタルサービス局長とのディスカッション

第1回の様子

「オープン&フラット」ではない現実…

都政の構造改革推進チームでは、オープン&フラットな組織づくりとして、役職名ではなく「さん付け」をしたり、チャットを使った、メールよりもカジュアルなコミュニケーションも推奨しています。
しかしオフ会でたくさんの意見を聞く中で、まだまだオープン&フラットではない現実も見えてきました。

オフ会の中で出た、「オープン&フラットな組織の実現」に向けた様々な意見から一部をご紹介します。

■「オープン&フラット」を妨げる、「お作法」「しきたり」がある

<オフ会での意見例>
・職員同士のメールでも「○○様 お世話になっております」から始まる。このようなメールの「かしこまりルール」をなくしたい。
・上司への声のかけ方や服装など、「お作法」「しきたり」をなくせば、もっと風通しが良くなるのでは?
前例踏襲が多い。柔軟にルールを見直す文化を作っていきたい。

■各職場のコミュニケーションをより活性化して、もっと「フラット」に

<オフ会での意見例>
仕事以外でも会話するきっかけが増えれば、もっと親しい関係を作れるようになるのでは?
ランチミーティングなどのイベントを設けるのはどうだろう?
・職層を越えた「さん付け運動」を全庁的に浸透させたい。

■所属を越えた交流・連携を促進する仕組づくりで、より「オープン」に

<オフ会での意見例>
・縦のつながりだけでなく部署を越えて、横断的に意見交換できる場があるといい。
他局で同じ役割の人同士同世代の職員とのつながりが欲しい。
・困ったことがあった時に相談できる場がほしい。

第3回の様子 副知事たちも交えて「フラット」に、円形に座り挙手制で議論しました

こういった意見を受けて、最後に局長、副知事から以下のような言葉をいただいて今回のオフ会は終わりました。

左から山田デジタルサービス局長・宮坂副知事・中村副知事

【山田デジタルサービス局長】
上司は判断して責任を負う立場だが常に正しいとは限らない。判断をするためには、どんな発言も決して無駄ではないので、職層を気にせずどんどん発言してもらいたい。

【宮坂副知事】
オープン&フラットの目的がまだあまり浸透していない。イノベーションを起こすため、昨日と明日を違う東京にするためにオープン&フラットな都庁にしていこう。

【中村副知事】
都庁の職員は手堅く着実に進む文化があると思うが、時代が変わっている中でチャレンジも必要。ぜひ現代に合った方法を見つけてほしい。

提案は実現するのか?オフ会運営チームに突撃取材!

様々な意見が出たオフ会でしたが、今後どのように都政に反映されるのか、運営メンバーの冨樫さん・高橋さんに取材しました!

―――今回たくさんの意見が出ましたが、これらは実現するのでしょうか?

【冨樫さん】
参加者から語ってもらった率直な想いやアイデアは、普段様々な職場で働いている職員のリアルな声として受け止めています。これらをアイデアや意見で終わらせず、どうすれば効果的な取組につなげることができるのか、チーム内で議論をしているところです。

一方で、職場単位や一人ひとりによるアクションの積み重ねも、重要なカギだと思います。たとえば、今回意見として出た、役職ではなく「さん付け」の実践やメールの「かしこまりルール」をやめてみることは、今日からできる取組です。もちろん、すぐには馴染まない職場や、勇気も必要だと思いますが、まずはできることからチャレンジしてみることが、変革への近道だと考えています。

―――運営側としてはどのように都政に反映していきますか?

【高橋さん】
「オープン&フラット」の考えを行動レベルに落とし込んで、「組織カルチャー」として浸透させていくための仕掛けについてチームで議論しているところです。今回様々なアイデアが出ましたが、多様な職場や職員が存在する都庁において、ただ頭ごなしに呼び掛けるだけでは逆効果だと思いますし、一筋縄ではいかないものだと感じています。

前提として、職員一人ひとりが、なぜ「オープン&フラット」なのか、なぜ今なのか、どんなメリットがあるのかをきちんと理解し、納得できるようにすることが不可欠です。そのために、私たちチームとしては、「シン・トセイ」が目指すべき「オープン&フラット」のゴールをあらためて明確にして、示していくことが必要だと考えています。

―――今後の展開はどのように考えていますか?

【冨樫さん】
今回のオフ会には、勤務時間外での実施にかかわらず、昨年度の倍を超える多くの職員が参加し、「シン・トセイ」に対する関心が着々と高まっていることを実感しました。また、どの回も時間が足りなくなるくらい熱のこもった議論が交わされ、運営側としても大変やりがいを感じました。

【高橋さん】
ちょうど今、参加者の意見も踏まえながら、下半期のオフ会の実施に向けて準備を進めているところです。更に有意義な内容にすることで、より多くの職員に参加してもらいたいと思っています。

次回開催に向けても検討中!

「オープン&フラット」な都庁は職員みんなで作っていく

昨年度よりも多くの参加者が今回のオフ会に集まったように、オープン&フラットな組織文化は着実に浸透してきています。

普段感じる小さな課題やニーズ(現状は足りていないところ)に対する、各職場や一人ひとりのアクションの積み重ねこそ、組織全体を変革する大きな可能性を秘めています。

私たち構造改革推進チームでは、「オープン&フラット」な組織づくりを率先して実践するとともに、皆さんがアクションを起こしやすい環境づくりに邁進していきます!

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