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忍家のお米

我が家のお米なんですが、二袋とも所謂「忍家」の方より賜っております。

一袋は甲賀ご縁の、そしもう一袋は吾妻ご縁のお米で、各々20キロです。

忍家は半士半農を基本としています。ですから時代の変遷にも意外と対応していくことが出来ました。一所懸命という言葉の通り、いざと言う時には、土地、地縁というのは大切なんですね。

総領は地に居着き帰農し墓を守り、それ以外は町に出て商家になる者、特技を活かして医師や芸人になる者、流れて山伏や虚無僧、博労や花街に紛れる者も居たようです。

でも、一年に数回は、総領の所に帰って来ます。

ほら、フーテンの寅さんが全国を放浪しても必ずフラりと柴又の実家に立ち寄るでしょう。丁度あんな感じ。

故郷には山があり川が流れ、お宮があり、一族の拝み堂がある。
そして回りには青々とした田畑が広がっている。
秋には祭があり、老人を中心に全国に散らばった親戚が集まる・・・

これが忍だけでなく、私達日本人の太古からの原風景なんだと思います。

世間から孤立したアサシンみたいなイメージとは、百八十度違った素朴で人情深い繋がりが、そこにはあります。

米作りには八十八の手間がから掛かると言いますが、忍という独特の厳しいお役を勤められた方々の耕した地より、すっくりと生え出たお米、何か不思議な御利益があるような気がしております。

そんな来し方に思いを馳せつつ、本日も噛み締めて、頂きます🍚🙏

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