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高橋広野です.

このたび,大変ありがたいことに取材の機会をいただきました.改めて自分の人生を振り返ることで,思いのほか発見が多かったのでその記録を.

まず,これまでの病歴について.
2012年秋.大学受験前に,胆石により胆嚢を摘出.
2018年春.精巣腫瘍(精巣がん)により,精巣を摘出.
抗がん剤治療2クールを経て,以後経過観察.
2020年春.クローン病と診断.これからレミケード治療?を予定.

なかでも,精巣腫瘍(精巣がん)とクローン病(IBDCD)については,直接的な原因はいまだ不明とされています.

この2つにかかる確率が,なかなかにすごいのです.

精巣腫瘍(精巣がん):10万分の2〜3人程度

クローン病:10万分の27人程度

つまり,この両方を抱える確率を計算すると,
(10万分の2〜3人)×(10万分の27人)=8.1e-9

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宝くじが当たる確率なんて,(諸説ありますが)1000万分の1だとか言われていて,そんなのとても比じゃない確率です.そのうち宝くじでも買ってみよう.


そんなことも思いながら,改めていままでの人生を振り返ると.

精巣腫瘍(精巣がん)のときは,頼れる人に思いっきり頼り,諦めることはきっぱりと諦めることしかできませんでした.大事なプロジェクトがいくつか並走していましたが,自分には何もできず,悔しい思いをするしか選択肢はありませんでした.それでもそのおかげで,無事手術を終えて回復し,経過観察も順調で,問題ない状態で現在を迎えています.

ところが,クローン病となると話はまた違ってきます.がんだけの場合は,摘出してしまえば,(再発の可能性はあれど再発しない限りは)普通の健康で当たり前な生活ができるはずでした.

それがクローン病となると,まず治る(完治する)ことはないと言われました.ずっと病気の悪化に怯えながら,食べたいものも食べられない生活を続けることになるかもしれません.

“普通”ってのがもう自分には縁が無い物に感じられました.
“普通”ってすごいことなんだと.もう戻れないとわかってから思いました.

なかなか自分でこれを飲み込み消化するまで,相当時間がかかりました.

結論,いま思い至っていることとしては,
・もう“諦めて終わりにはしない”ということ.
・やりたいことは少しづつでも“いまから”実現していくこと.

です.

クローン病だから美味しいものが食べられないとか,旅行が難しいとか,そんなことは考えたくないし,やりたいようにできないなら生きていてもしょうがない.やりたいことは諦めることなく,全部やり遂げたい.

とはいえ,身体がいつどうにかなってもおかしくないのも現実なら,いつどうなっても後悔しないように,いますぐ自分のやりたいことに向けて動き出し,ほんの少しずつでも確実に実現していきたい.


もちろんこれ以外にも人生を生い立ちから振り返らせてもらって,様々な経験が積み重なっていまに至っていることに気づかされ,大きな収穫でした.

そしてこれからもやりたいことは諦めずに,全力で人生走り切りたいです.


最後までご覧いただき、ありがとうございます!