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【短編小説】大人になって友達を作る方法

大人になると、友達を作るのが難しいと、何かのニュースで読んだことがある。そして今、自分はそれをひしひしと感じている。

まず、同じ職場の人とは、友達になれない。そして、仕事で忙しい自分は、特に人と関わるような趣味がない。休みの日は基本一人で過ごしているし、サブスクで映画やドラマを見たり、本を読んだり、ネットを見たりとかしかしてないし。外に、買い物や散歩には行くが、別に誰かと話をするわけでもない。

学生の頃は、学校という狭い世界があったから、その中で一緒に勉強するというのは、友達ができる環境でもあったのだ。と今になって思う。その時は、それがわずらわしいと感じていた。それにいじめとかも絡むから、友達を作るのも、大変ではあったけど、他人と関わるきっかけは、いくらでもあったと言える。

自分はこのように物書きを趣味というか、気分転換でしているが、周りの人に、このことを話してもいないので、文章を書くことについての見解というか、話し合いというか、そういうものができない。できるのは、それを書き出している他の方の記事を読むことくらいだ。

コメントを貰うこともあって、それはとても嬉しいけれど、もう少し深く話し合いたいと思うことがなくもない。そのために、メンバーシップ制度があるんだろうけど、自分から進んで、そういうものをする人間ではないし、だからといって、お金を出して入るのも・・と思ってしまう。

結局のところ、自分はこうやって、文章を紡ぎ出しながら、孤独であることを感じていくほかないのかもしれない。でも、それでも言いたい。誰か、自分と友達になってほしい。


という文章を、私はnoteで読みました。
この文章を見た時、私はこの人と同じだと思いました。
私は、この人の他の創作物にもすべて目を通しました。

同じように文章を書いている私としては、この人と友達になって、いろいろ話したいと思うようになりました。でも、私はコメントを残すのにも、うまく文章化できなくて悩んでしまうのです。なぜ、自分の創作物を書き出すのはできるのに、人の創作物に対する感想を書くのは、うまくいかないのでしょう。

私は、スキをつけるので精いっぱい。友達になりたいと言うことなんて、おこがましいことです。でも、このままでは、私はいつまでたっても友達にはなれません。どうすればいいのか、思い悩んでしまいます。

私も、身の回りの人に、noteに小説を書いていることを話していません。学生時代の頃は、小説を書いて回し読みをしていましたし、文芸部に籍を置いていましたから、その頃は、小説について、感想を聞く機会もあったのです。

今は、簡単に小説を公開できるようになりました。その反応もスキの数で何となく分かります。でも、皆さん、私と同じように奥ゆかしい(自分に対して言うと、恥ずかしい表現ではありますが)方ばかりなのか、コメントはあまりないです。ましてや、創作物ではなく、それを生み出した本人に、メッセージを送るなんて、とてもできません。

ですが、このまま思い悩んでいてもしょうがない。
幸い、私のことは、何も相手に知られていません。私は自分のことを書くのはあまり得意ではないので、分かりやすい自己紹介すら載せていません。もし、答えがなかったとしても、このnote上の関係が、少し薄くなるだけで、私が生きている世界への影響は少ないでしょう。それでも、相手への気持ちが変わることも多分ないと思われます。伝えたとしても、悪い方には転がらないと思いたいです。

では、先ほどの文章に向かって、コメントを書きましょうか。

『はじめまして。私も同じように文章を書くことについて、話し合う相手が欲しいと思っていました。私と友達になってくれませんか。よろしければ、クリエイターへのお問い合わせを使って、連絡をください。』

仕事を始めて、3日経ちました。思った以上に新しいことを頭に詰め込まれました。とにかく気を張っているので、平日の疲れが半端ないですが、慣れていくほかないですね。
友達は個人的に募集中です。実際、恋人を作るのと友達を作るの、どちらが簡単なんでしょうね。・・・これは短編小説のネタになりそうです。

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