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知ってた!?農家が利益を出す仕組み

こんにちは。アグリビジネスパートナーの高津佐(こうつさ)です。

今回はこれから農業を始める人始めてみたけど利益が出ない人向けに、
利益を出す仕組みについてまとめました。

結論を先に述べると

利益を出すには一定の売上は必要。
だから、農業生産(栽培)をがんばりましょう!!

です。

売上-経費=利益

まず、頭に入れもらうのはこれだけです。

売上-経費=利益

個人事業主(法人化していない人)は

利益=所得

になります。

法人化している方は

経費の中に役員報酬が含まれ、利益は会社に残るお金

です。

前提として農業経営の最大の目的は次の通りだと考えています。

自分を含めた家族の所得の最大化
従業員(社員・パート)給与の最大化
不測の事態に耐えるための現金の貯蓄

売上 -経費=利益を図にするとこんな感じです。

法人化しているかしていないかで、経費と利益の考え方が異なります。

売上の最大化が利益の最大化に繋がる理由

今回は「売上の最大化」について説明します。

利益(所得)を最大化するのが事業の目的ですが、まずは売上がなければ利益が出ません。

売上 1,000万円で所得1,000万円は無理ですが、売上3,000万円で、所得1,000万円は可能かもしれません。

つまり、一定以上の売上は必要だということ。

それでは農家(農業)の売上について考えていきましょう。

売上=単価×出荷量

とこのようになります。複数品目ある方はそれぞれの品目で考えてみましょう。

農業経営が複雑化するのは、単価も出荷量も相場でブレるということ。だからと言って計画的な経営が出来ない訳ではありません。

単価と出荷量をどのようにすれば売上が上がるかを分析します。

下記は以前書いた参考記事です。合わせて読んでみてください。

単価UPのコツは秀品率のUP

単価を決定する要因は下記の3つです。

秀品率・・・A品をたくさん作ること
出荷時期・・・相場が高いであろう時期にたくさん出荷すること
相場・・・コントロール出来ない

秀品率

単価を上げる要因のひとつが秀品率を上げること。出荷量のうち90%がA品の農家とA品が60%しかない農家さんとでは、単価が大きく違ってきます。

つまり、秀品率を上げる栽培をするということ。秀品率が地域の平均より低い人は最低でも地域の平均まで、平均ぐらいの方は地域のトップを目指しましょう。

出荷時期

どんな品目でも相場が高くなるであろう時期があります。イベント需要だったり、どうしても出荷量が全国的に落ち込む時期だったりがあるはずです。

出来ればそこには照準を合わせた栽培が出来ればベターです。

しかし、そこに集中するあまりに無理な栽培をして、全体的な出荷量が落ち込むとマイナスになる可能性もありますので気をつけてください。

相場

相場はコントロール出来ません。コントロール出来なことに心を奪われるのは辞めましょう。相場との付き合い方は、一般的な平均相場よりも安いコストで栽培することです。平均相場よりも安いところに目標単価をおいて、その目標単価で売れれば利益が出るという利益目標を持ちましょう。

まとめ(単価)

キュウリやピーマン、トマトなどのように長期間栽培するものとキャベツやほうれん草、レタスのように収穫適期がくればどうしても収穫しないといけないもの、ゴボウやサツマイモ、玉ねぎのように在圃性が高かったり、貯蔵ができるものによって、単価を最大化する具体的方法は異なります。


在圃性が高いとは収穫適期がきてるが収穫せずに畑に置いておいても品質が劣化しないこと

しかし、良い品質のものを栽培して秀品率を上げることは努力可能な単価UPの方法です。

まずは同じ面積での収穫量UPが大切

出荷量を決定する要因は下記の2つです。

同じ面積での収穫量の最大化
規模拡大

それぞれについて考えてみましょう。

同じ面積での収穫量の最大化

規模拡大をしない限りは今の手持ちの農地で農業をするしかありません。その中で、収穫量を最大化することは売上を上げるために一番大切なことです。しかも、同じ面積での収穫量の最大化が出来れば利益も最大化できます。

同じ10aでも農家によって収穫量は大きく違います。いわゆる儲かっている農家は10aあたりの収穫量が平均的な農家よりも突出して多いです。つまり、利益を上げるためには、収穫量を上げるための努力が必要です。

農業は、出荷に掛かる経費以外はほぼ固定費です。つまり、10aあたりに投下する資金はどの農家さんもほぼ同じ。その同じ10aから100 収穫できる農家と70 しか収穫できない農家は売上と利益が大きく異なります。
(後日、経費の考え方をまとめるときに詳述します)

規模拡大

次に規模拡大です。規模拡大する時に検討するべきことは次のとおりです。

①現在の面積で収穫量は最大化できているか。もしくは地域の平均以上あるか。
②規模拡大した時に「農業生産」をする人手の確保は可能か。もしくは現状で自分に余裕があるか。
③資金面は大丈夫か。

規模拡大すると管理する面積が増えます。そのために管理が追いつかず収穫量が減ったり、収穫が追いつかずに規模拡大したにも関わらず、収穫量が増えなかったりということがあります。

規模拡大すると農業機械の追加購入が必要になったり、ハウス栽培だと最近の機器を取り付けたりしたいと思います。過剰投資にならないように中長期的な視野を持った規模拡大が必要です。

まとめ(出荷量)

出荷量を最大化するためには、同じ面積での収穫量を上げるために「農業生産」の技術力を上げるか、将来の「農業経営」をどうしていくかを検討して規模拡大するかのどちらかです。

まとめ 売上最大化=農業生産技術の向上

利益を出すには一定の売上は必要。
だから、農業生産(栽培)をがんばりましょう!!

冒頭でこのように結論を言いました。

売上を最大化するために、

秀品率を上げる
同じ面積あたりの収穫量を上げる

この2つのことを実現するために

農業生産技術の向上

が不可欠です。

次回以降は農業の経費について考えていきたいと思います。

最後に。この記事を読んでいただき本当にありがとうございます。
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