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22年11月公演のご案内

どうも。劇団皇帝ケチャップ主宰の吉岡です。本日9月11日18時00分より11月公演のチケットが発売になりますので、今回の舞台がどういう作品か少しだけご紹介できればと思っています。チケットご購入の参考にして頂けたら幸いです。

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お時間のない方向けのご案内

本作はどうしようもないけれどどうしても納得できないそんな「別れ」を経験する一組の夫婦にフォーカスした作品です。どうしても別れなくてはいけないけれど、反抗することすら意味がない相手(本作では神様)に言われた時、人はどうやってその事実を受け入れ、飲み込めばいいのでしょうか。

家族、恋人、親友、仕事仲間、ペット、大事な存在は人それぞれですが、そういう相手のことを思い浮かべつつ、別れ方にも色々ありますが、それがいつどのような形でどこで訪れるのかは誰にも分からないのが現実ですが、物語ではその終わりの日、別れの日を明確に、告げられます。それは3ヶ月先とか半年先とかではなく。

「別れの受け容れ方」または「別れの受け容れ難さ」をテーマとしつつも、観劇の先に、大事な人を思い浮かべる時間の大切さ、その存在そのものの大切さ、改めて思いを馳せてもらえたらこの作品は一つの役割を終えられるのだろうと思います。

上演時間はおよそ110分程度で考えておりますが、正確な時間は改めて劇団Twitterでお伝えします。(途中休憩はございません)

もう少し付き合えるよという方に

テーマやこの作品の役割については上記にございますのでそちらもお読み頂きつつ、もうちょっと時間あるよという方向けに書き連ねております。

「別れ」には寿命、事故、病気、事件、etcとありますが、残される側も残していく側も何一つ準備すら出来ずにそれは突然やってきます。昨日まで元気だったのになんでと思うようなこともあります。

この作品では「神様を助けるために天国に来て欲しい」と伝えに来る天使によって夫婦は「別れの日」を意識させられます。

特段宗教的な話では全然ないのですが、神様って助けてくれるだけの存在なんですかという点で私には疑問だったりします。ギブアンドテイクの関係ではないかと。これこれというお頼みをしますから、これこれをしますという取引が神様と人の間にあるんじゃないかと。サンタさんだって良い子にしているからプレゼントを持ってきてくれるんですから。

また、神様は全ての願い事を聞いて処理出来るほどには完全無欠ではないのではとも思うわけです。全ての人の願いを聞いて、叶えるに値する願いを全て叶えているのならば、戦争も起きはしないでしょう。

少し横道にそれましたが、どうしたって「別れ」の物語は暗い話になりがちです。ですが私個人はどんなに悲惨で、悲劇で、暗澹たる気分になりそうな話だとしても100分、120分、そのトーンで上演し続けるのは厳しいと思っているような人間なので、要所要所で暗いトーンが訪れますが、その気分のままにならないように息ができるようなシーンを随所に挟み込んでいます。

暗い話は暗い話、シリアスな話はシリアス(息抜きは不要)と望まれる方にはもしかしたら劇の流れが合わないと感じるかもしれませんので、念のためお伝え致します。
※コメディパートという認識では書いていませんが、登場人物の会話における展開や間、反応という範囲で少しでも楽しんでもらえたらというシーンがあります。この辺りは劇団旗揚げ以来変わらない作劇の方針だと思っております。

まだまだ付き合えるよという方に(初演を踏まえて)

初演では40分~45分程度の短編として上演しました。初演から大きく変えるつもりはなかったのですが、初演にはなかった役を追加しました。それは短編では気にならなかったものの長編にしたことで気になりだしてしまったことや長編にしたことで追加したいと思った場面があり、その点では大幅に変わったと言ってもよいのかもしれません。ただ、主軸となる天使がもたらす悲話という点では初演と変わりありません。

終わり方は全くの別物のため、もしかしたら今回の方が意地の悪いことを作者としてしてしまったのではと思うものの、初演にはなかった「一縷の希望」は書けたのでそれで許して欲しいと思ったりしております。

補足で(第9回公演を観られた方向け)

今回の主人公である藤島栞里はバスの事故に遭遇します。私は劇の中で本作ともう1作品でバスの事故を書いています。それが第9回公演『何も変わらない今日という日の始まりに(今日はじ)』に出てくる永作矢射子という存在。彼女は家族との旅行中その事故で両親と弟を亡くし、自身も記憶を亡くしました。私は別々の物語がリンクする瞬間があると思っていて、この二人の事故は同じ事故だったのではと思うのです。
※あな空初演は冬が舞台でしたが長編化した際に季節については少しだけ変更しています。5月、6月ぐらいのお話に。

そうやって考えてみると、『今日はじ』で矢射子という役をteam空(『今日はじ』はダブルチームで上演)で演じていただいた鈴木ゆうはさんにこの藤島栞里を演じて頂けるのは、これもまた何かしらリンクしたように思っております。役作りでは特に必要な情報ではないのですけれども。

最後に

ここまでお読み頂きありがとうございました。劇団公式Twitterでは役紹介なども投稿されており、稽古が始まれば稽古風景も投稿されると思いますので、是非フォロー頂けたらと思います。またDVDや配信(1カメ固定)も行う予定ですので、劇場に出向くことが難しい方にもご検討下さいませ。

宜しくお願い致します。

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