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帰還者として生きること #あな空

これは私が書いている備忘録とは異なる軸の話になるのでこんなタイトルで書き始めました。もう来週から本番で、今日が実は最後の稽古です。

今回の物語は失う物語、残す者の物語、そして残される者の物語など各パーツが組み合わさって一つのお話になっています。その中でも異質な存在が武本乃亜というキャラクターです。それを演じるのはうちでは『セーブポイントからもう一度』からのお付き合いとなる佐瀬清隆さん。
※佐瀬さん扱いのチケットは上記お名前のリンクから飛んでください。

都度都度役柄は異なりますが今回はちょっとおもしろい人、にぶん回されるかわいそうな人、とも言い切れない存在。

物語は神様のもとで働くことになる人間が存在し、ある日突然それを悪気もなく伝えに来る天使がいて、連れ去ってしまう、所謂神隠しが関連します。その連れ去られた人間は戻ってくるケースもあれば未だに神様の元で働いている人もいる。自主的なのか、神様のお気に入りになったのかは誰にもわからない。

乃亜は地上に戻ってきた立場でこれから連れ去られる予定の藤島真司と関わることになる。これから何が起きるのかを知っていて、真司の事情も聞かされていて、そして乃亜自身が真司にしてあげられることを考えると、とてもドラマを持った役回りだと思う。

怪奇ライターの齋藤茜とわちゃわちゃと楽しげにしている乃亜からは想像できない言えないこと、不安、懸念、恐怖、を抱えており、茜に見透かされ、時に力強い手で押し出され、彼もまた次の一歩を踏み出そうとする。

佐瀬くん、と呼んだことは一度もない(大体が役名で呼ぶ習慣の私じゃないですか[知らんがな])のですが、ここは敢えて佐瀬くんと、親しみを込めて呼ばせていただこう。本人には内緒です。

私は彼の芝居は好きだなって過去の出演いただいた作品を思い返してもそんなことを思うわけです。感情の出し方であったり、その量であったりが私が求めているのに近いので見ていて安心する瞬間があります。楽しそうなやりとりのシーンの直後にシリアスなシーンという構成がされていて、ある種、とても感情が疲れるんじゃないかと思ったり思わなかったりする今日このごろ。彼が最後に出てくる場面、それだけでも観に来てほしいと切に願うわけです(最後だけ観てもなんでそうなっているのか分からないのでやっぱ最初から観てほしいわけで)。

公演詳細

公演情報は劇団Twitterから


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