膝枕外伝 実況!膝枕ダービー6

まえがき 

こちらは、脚本家・今井雅子先生の小説「膝枕」の2次創作です。お馬さん擬人化はアニメ入り(最近ゲームも始めました)、原作にわかなので間違っている箇所もあるかと思いますが許してください。繰り返しで恐縮ですが、ハリボテエレジーは出ません

今井先生のエピローグ
それからの膝枕(twitterの画像をご覧ください)

二次創作まとめ、YouTube、Googleカレンダーなど

本編

実況!膝枕ダービー
〜共通試験杯(GⅢ)、ダート1000M〜

このあと第10レースが行われます小倉こくらレース場です。天候は雨から曇りに変わったところ。膝場ひざば状態は不良。あちらこちらに水溜りができているという状況です。14膝てで行われますGⅢジースリー共通試験きょうつうしけん杯。実況は〇〇〔ご自身のお名前〕、解説は細江ヒサコさん(*または大川久次郎さん)でお送りします。細江さん、よろしくお願い致します。

解説 よろしくお願い致します。

さあそれでは出走膝をお伝えしましょう。

小倉10レース、共通試験杯(ダート、1000メートル)の出走表

1枠1番《マルフットニッチ》。2番人気です。
2枠2番《ディスイズニー》。存在感を見せつけたいところ。
3枠3番に3番人気《ミヤコノマクラ》。芝からダートに変わって3戦目。
3枠4番《メイゾウエエコエ》。「あ〜んた〜のお宝見せて〜な〜」を探してください。
4枠5番《ヒザドコデス》。膝を探して6万ハロン。
にじらせた先、出会えたのは4枠6番《ヒザノビッグママ》。
続いて、5枠7番《ヒザヤデホンマ》。皆様の予想通り、関西勢です。
5枠8番《ハッピーオープン》。1番人気です。前走三着その前は四着。ここで順位を上げたいところ。
6枠9番《サイファーヒザトル》。ゼロの形のレース場で限担ぎ。
6枠10じゅう番《ナビコハドウ》。『嘘八百 なにわ夢の陣』公開中(note公開時点)。
7枠11番《ヒザアカプルコ》。砂浜で鍛えた脚で挑みます。
7枠12じゅうに番《メイゾウラップ》。地面も韻も踏む。
8枠13番《カイダンノボルヨ》。過去に同じコースで三着につけています。
最後に、約半年ぶりのレースで芝からダートへ転向、記憶に残る走りを8枠14番《スナヒザノメモリー》。

1番人気は末広がりの8番《ハッピーオープン》、2番人気は最内さいうち1番《マルフットニッチ》、3番人気は3番《ミヤコノマクラ》となっております。細江さん、このレースの展望を教えてください。

解説 はい。今回、全ての膝が前走から1ハロンから2ハロン程度短縮しているんですね。

なるほど。走る距離が200メートルから400メートル短くなっていると。

解説 ええ。一般には距離が短いと逃げ膝・先行膝が特に有利で、データでも逃げが圧倒的に勝ってるんですね。ゲートの位置で言いますと、3枠から5枠がやや優勢です。ただ、先ほど◯◯さんが仰ったように、雨で水たまりができていますでしょう。だからコース取りがいつも以上に重要になってくると思いますね。

そうですか。今回のメンバーで前に出ていく膝となりますと……。

解説 上位人気の膝ですね。内から順に1番の《マルフットニッチ》、3番の《ミヤコノマクラ》、8番の《ハッピーオープン》辺りですね。

1番《マルフットニッチ》、現在2番人気。3番《ミヤコノマクラ》3番人気。そして1番人気の8番《ハッピーオープン》を挙げていただきました。まずは、1番人気の8番《ハッピーオープン》から。

解説 はい。《ハッピーオープン》は最高順位がまだ三着なんですが、着順掲示板を外したことが無いんですね。前走も先頭集団に食らい付いての三着なので、期待できると思います。

ありがとうございます。続いて2番人気の1番《マルフットニッチ》。

解説 この膝もどんどん前に蹴っていくレースをするんですね。ただちょっと向こう見ずな面がありますので、ゴール前で差されるということが多かったんですが、今日は最内枠の利点を生かせればいいかなと思います。

なるほど。3番人気、3番の《ミヤコノマクラ》はいかがでしょう。

解説 序盤は先頭集団でレースを引っ張っていくスタイルなので、距離短縮がどう影響するかというところです。デビューは芝だったんですがダートに変わったことで調子が上がっているように見えます。

そうですか。予想をまとめていただけますか。

解説 脚質と枠番で本命は《ハッピーオープン》につけたいと思います。対抗は期待の意味も込めて《マルフットニッチ》ですね。

細江さんの本命は8番《ハッピーオープン》、対抗が1番《マルフットニッチ》ということで、距離短縮と不良膝場ひざばがどう影響するのでしょうか。さて、今回のコースを紹介しましょう。右回りダートコース1000メートル。実況席は地図の下側、ゴール前にあります。スタート地点は実況席とは反対側、向正面の、第2コーナーから直線への入り口付近。下り坂の途中にあります。直線コースではすぐ平坦になって、第3コーナーで再び下り坂、第4コーナーからスタンド前の直線にかけて上りに転じます。坂を登り切ったところがゴール板です。

▲小倉レース場ダートコース平面図。芝・障害コースは省略。

ではファンファーレです。

高校生が大学を目指す勝負の週末ですが、ここも一つの勝利を目指す14膝です。小倉こくらレース場第10レース、ダートの1000メートル。向正面でのゲート入り、風はありません。出走メンバー14膝のゲートイン。奇数ゼッケンの膝が納まって、偶数番号の最後14ゲートに《スナヒザノメモリー》。誘導されて14番ゲートへ向かって行きます。納まって、係員が離れました。

スタートしました。ちょっと3番の《ミヤコノマクラ》ダッシュがつきませんでした。まずは10じゅう番《ナビコハドウ》飛び出して先頭。追って8番の《ハッピーオープン》。外からは11番の《ヒザアカプルコ》。インコースから1番《マルフットニッチ》。間から9番の《サイファーヒザトル》上がっていきます。12じゅうに番《メイゾウラップ》、4番《メイゾウエエコエ》。外から13番《カイダンノボルヨ》、14番《スナヒザノメモリー》。そのあと7番《ヒザヤデホンマ》。あとは膝差ひざさ2ふたいて5番の《ヒザドコデス》、6番《ヒザノビッグママ》。後方に、2番《ディスイズニー》、3番《ミヤコノマクラ》は最後方さいこうほうです。3、4コーナー中間。前は、内に1番の《マルフットニッチ》、外からは10じゅう番の《ナビコハドウ》。このあと9番の《サイファーヒザトル》、8番の《ハッピーオープン》。4コーナーカーブ、直線コースへと向かって行きます。前は1番《マルフットニッチ》。外から9番の《サイファーヒザトル》。あいださばいて8番《ハッピーオープン》、10じゅう番《ナビコハドウ》。外に出して追い上げる7番《ヒザヤデホンマ》。インコースからは4番《メイゾウエエコエ》です。先頭1番《マルフットニッチ》突き放して二番手争い、激戦げきせん模様もようですが、外から9番《サイファーヒザトル》、7番《ヒザヤデホンマ》。内から8番《ハッピーオープン》。先頭は突き放した、1番の《マルフットニッチ》快勝でゴールイン! 最後7番の《ヒザヤデホンマ》ひと伸び二番手。8番の《ハッピーオープン》かあるいは9番《サイファーヒザトル》か。

(歓声)

勝ったのは1番の《マルフットニッチ》、先行争いをさばいて、直線は突き放して快勝。最後二着争い激戦。一旦は横に5膝が広がるに争いになりましたが、最後の最後この争いに加わった7番《ヒザヤデホンマ》。大外から伸びて二番手に上がったように写りました。さらにはこの内に8番の《ハッピーオープン》、9番の《サイファーヒザトル》、差が無く10じゅう番の《ナビコハドウ》、4番《メイゾウエエコエ》。

1番の《マルフットニッチ》が逃げ切り勝ち。二着は外7番の《ヒザヤデホンマ》。最後追い込んで届いていました。三着8番《ハッピーオープン》。その後、四着に9番《サイファーヒザトル》かといった大勢。上位は1番7番8番、1番《マルフットニッチ》は2番人気でした。

解説 スタート直後に蹴り出して行って、自分の得意な形にレースを作ったのが良かったですね。

そうですね。そして、二着争いを制しましたのが7番《ヒザヤデホンマ》。

解説 末脚が鋭くて驚きました。スパートのタイミング次第では一着も夢ではないような気がしました。

そして三着は8番《ハッピーオープン》。最後まで目が離せない展開でした。

解説 そうですね。どの膝が蹴っていってもおかしくないレースでした。これからの活躍に期待したいと思います。

ありがとうございます。どうやら着順、確定のようですね。確定しました。一着は1番《マルフットニッチ》、二着7番《ヒザヤデホンマ》、三着は8番《ハッピーオープン》、四着9番《サイファーヒザトル》、五着が10じゅう番《ナビコハドウ》。こちらで確定しました。着差は上から膝差2ふたつと2分の1、モモ、モモ、カシラという結果で確定です。

以上で中継を終わります。解説は細江ヒサコさんでした。細江さん、ありがとうございました。

解説 ありがとうございました。

ここまでの実況は〇〇〔ご自身のお名前〕でした。受験真っ只中の方々以外にも、現在何かに挑戦中、あるいはこれから挑戦される皆様にとっても、このレースがエールとなりますように。それではごきげんよう。

共通試験杯の着順

あとがき

このレースの元ネタは2023年1月14日に小倉競馬場で行われた第3競争、3歳未勝利戦(天候:雨、馬場:不良)です。5枠7番の『タノムデホンマ』が12番人気ながらも二着で健闘しました。この馬が《ヒザヤデホンマ》の元ネタです。関西弁のアナウンサーがラジオNIKKEI「中央競馬実況中継」の山本直さんであることも判明。

ファンファーレ作曲:nakano sound様(https://www.nakano-sound.com/free/fn.html)


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