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泣いてもいいよ

これは自分が保育園の頃ある日の事
「ほら帰ってご飯食べるよ」
「また遊ぼうね、またあした〜」
そうやって僕のお友達がひとり、またひとり
帰っていく。

「僕のお母さんはまだかなぁ〜」
そう思いながら、教室でずっと待つ

「大丈夫だよ、迎えにくるから遊んで待っておこうね」と保育園の先生が言ってくれた。

「うん、大丈夫」そう何度も言い聞かせた

6じ、7じ、チクタクチクタク
時計の音が教室に響きわたる

僕は積み木で遊びがら、大丈夫
そういい聞かせて遊んでいた。

気づけばお外は真っ暗、そして心の中は真っ暗。
「寂しいよ、お母さん」心の中はそう叫ぶ
そして大丈夫かな、次第に心配する気持ちも湧いてくる。

そんな時
「ガラガラガラッと」教室のドアが空いた
「お母さー、」そう叫ぼうとした時

お母さんと先生の声が聞こえる
「実はすぐ近くで車が横転してしまって」
叫ぼうと思ったぼくは、そっと耳を傾けた

そうだったんだ、事故にあってたんだ
きっと仕事が終わって慌てて迎えにきたんだろう

そしてお母さんが僕の所にやってきた
「大丈夫だった?1人でごめんね」

お母さんの優しい声
保育園児のぼくは、寂しかったよ
そう言いたかったが、
頭の中でいっぱい考えてた
この気持ちを伝えるとお母さんは苦しむんじゃないのか、仕事と子育てと頑張ってるお母さん

僕は寂しい思いを我慢した。
「うん、大丈夫だよ。1人で遊んでたんだ」


この時以来僕は自分の想い(本音)を伝えると他人を苦しめるんじゃないかと思い込んでしまいました。

小さい時の僕へ
お母さんのために、よく頑張ったね。
よく我慢したね。でも大丈夫だよ
泣きたい時は泣いていいよ
寂しい時は寂しいって言っていいよ
どんな感情もありのままに
心赴くままに。 成長した僕より

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