褒めても叱っても部下に響かないのはなぜなのか?
1.部下を褒めたり、叱るとき、どの程度相手に届いているか?
部下を褒めても叱っても空振りすると感じるのは、部下との間に信頼関係が醸成されていないということが原因です。この状態で褒めても、部下は「かえって気持ち悪い」と思ったり、叱った時は「現場のこと分かってないくせに偉そうだ」と思われ、指導しても相手に響かなく、無駄うちに終わります。やはり、信頼関係が大切だということです。
2.では、部下に信頼されるにはどうしたらいいか?
まずは、「信頼」を得るには、部下が”自分のことを見てくれている”と感じるように、上司であるあなたが毎日、部下に声がけなどの働きかけが必要になります。
リモート環境においても、たとえば、メール、電話、チャットなどでこまめにやりとりしてください。
特に部下の仕事が順調でない時こそ、この働きかけが肝心です。その時は、例えば、「初めから上手くいく人なんていないんだから、気にするなよ」ななどと、部下に声がけをしていきましょう。
このように、部下がうまくいってない時こそ、声がけを続けていくことで、”信頼”がより蓄積されていきます。その信頼の蓄積があってはじめて、褒めると叱るが空振りせずに相手のミットに納まるのです。
例えば、部下が成果を出した時、「よかったな」とか「頑張ったな」という単純な褒め言葉だけでも、十分に相手に響き、部下は「頑張ってよかった」「もっと頑張ろう」と思えるのです。
一方で、このような信頼が蓄積されている状態なら、叱るのも簡単です。
例えば、
上司「どうしたんだ!こんなミスお前らしくないじゃないか!」
部下「ご迷惑おかけして申し訳ないです。」
「油断していたのかもしれません。気を引き締めてやり直します」
などと真摯に受けとめ、次の行動に向うようになります。
3.褒めると叱るが、部下育成の最も重要なシーンだと認識しているか?
褒めると叱るを大切なこととして部下に受け止めてもらうには、褒めると叱るというシチュエーションに特別感を出す必要があります。
それには、日常から部下の様子を観察し、声をかけ続け、信頼を積み重ねていないと特別感が出ません。なぜ、特別なのかは、本当に信頼している相手に、本気で伝えるメッセージだからです。褒めるも叱るも本気で伝えたいメッセージがあるから部下に伝えるのです。だから、その行為が特別なものになるのです。
シーンとして最も特別感が出るシーンは、部下に理不尽なことを強いる時です。
例えば、システムトラブルで解消するまで帰れない時、「顧客から逃げるな!」とか「ちゃんとやれ!」ときついことも言わなくてはなりません。最も苦しい時、無理難題を乗り越えなくてはいけない時、厳しい言葉が出てしまう時もあります。
それでも、常日頃の声がけによる信頼の積み重ねにより、その無理難題を聞き入れてもらえるのです。結果、それをみんなで乗り越え、チームの結束が高まり、より信頼が増していくのです。
本日もお読みいただきありがとうございます。
講師ビジョン
島村
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?