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質問の仕方で必要以上に相手の時間を奪っていないか?

対面環境でもリモート環境でも、仕事を進める際に、どうしても質問をしなくては前に進められないシーンは誰にでもあるものです。そんな時、あなたはどのような質問の工夫をしているでしょうか?

例えば、対面環境ですと、相手の忙しさを伺ったり、相手の表情から機嫌を読み取ったりしながら、質問のタイミングを図る工夫などをしていると思います。相手のタイミングが悪いときに質問にいくと、「後にしてくれ」と言われ、仕事が前に進まず自分が困ってしまうからです。

特にリモート環境の場合ですと、相手が忙しいのか、そうではないのかが判断がつかないですし、相手の機嫌となるとなおさらわかりません。ですので、リモート環境において相手に質問する際には、なるべく相手の時間を奪わないように配慮する必要があります。

そこで必要になる質問の仕方は、クローズド質問です。クローズド質問とは、相手にYes/NOで答えを求める質問であり、相手に広く答えを求めていくオープン質問とは異なります。

クローズド質問は、例えば、手短に自分自身の案に対して判断をもらいたい時の質問に使えます。「今期についてはコスト面を重視し、B案ではなく、A案から進めたいのですが、よろしいでしょうか?」という具合に、YES / NOで答えてもらいます。自分なりの仮説を答えやすい2択の形式で問うているため、質問に対する回答時間が短く済むようになります。

つまり、対面、非対面関係なく、短時間で質問のやり取りをするには、仮説をベースにしたクローズド質問が有効になります。これは、冷静に考えると、自分なりに仮説を立てて質問するので、質問する側の主体者意識も高まります。また、相手のスケジュールも確認して質問することで、よりスムーズにコミュニケーションが進むでしょう。

オープン質問は、上司が部下に意図して考えさせる場合などに非常に有効です。例えば、「最近、売り上げが落ちているのはどうしてだと思う?」という感じで、部下に考えさせていきます。

しかし、あなたが誰かに仕事が前に進まなくて困っている際に何かを質問する場合は、それをオープン質問で聞いてしまうと、相手は、広く答える必要があるため、めんどくさいと感じられる場合があります。

例えば、「この部分の操作がわからないのですが、どうしたらいいでしょうか?」と質問すると、相手は、丸投げされている感じがし、「自分で少しは考えたのか?」と疑問を持つこともあるわけです。特に忙しくてバタバタしているときにオープンで聞かれるとイラっとしてしまいます。

これらの質問は、声に出してのコミュニケーションを想定しておりますが、チャットなどを活用して文字を通じて質問することもあるかと思います。その際もクローズドで相手が答えやすいようにすることが大切です。

チャットコミュニケーションはリズムも大切なので、タイピングスピードも大切です。メールにおいてもチャットにおいても、自分の言いたいことがしっかりとその意図も含めて届くようにするために、ますます言語化する力が求められています。

メールやチャットをはじめとした文字のやり取りは、相手に意図せず伝わってしまいコンフリクトが生じることも多いので注意も必要となるでしょう。

本日もお読みいただき、ありがとうございました。

講師ビジョン株式会社
島村公俊

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