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集客できないセミナー講師は「知識の呪縛」に捕らわれている?

知識の呪縛とは「知っているが故に起こる弊害」のことです。その中の1つに「一度、知る側の立場になると、知らない側の視点を忘れること」があります。

受講生の受け止め方を考えよう

講師は1つの言葉から色々な連想できますが、受講生は文章として書いてあるとおりにしかイメージできません。そのため、講師は「こんな風にイメージしてほしい」「こんなシーンを思い描いてほしい」と思ったら、それをしっかりと言葉として表現する必要があります。

たとえば、私はスプーン曲げやフォーク曲げを教えていた時期がありました。では、セミナーの告知文に以下のように書いてあったらいかがでしょうか?

「スプーン曲げ・フォーク曲げを習得し、それを実践すると人前で話す力が身に付きます。」

大抵の方は「確かに人前で見せるパフォーマンスだから、話す力が身につくかも」となるか「え?何でスプーン曲げ・フォーク曲げで話す力が身につくの?」となります。

では、この言葉を書いているときの私の頭の中がどうなっているのか、その一部を公開します。

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「講師の頭の中」には見えない情報がいっぱい!

①スプーン曲げ・フォーク曲げは黙って演じる方もいれば、話ながら演じる方もいます。私が教えるパフォーマンスは話ながら演じるものです。演じ方次第では5分以上も人前で話すことになるため、人前で話す力が身につきます。

②スプーン曲げ・フォーク曲げを見せる際には演じ方が大切です。たとえば、一部ではありますが以下のようなことを意識します。これを意識しながら見せ続けていれば、自然と話す力が身についていきます。

・注目してもらいたい場所では事前に強調しておく
・じっくりと間をとって見せる場面がある
・観客全体からの見られ方を意識する
・観客とのコミュニケーションをとる
・ときには流れを振り返ることでパフォーマンスの凄さを実感してもらう

③スプーン曲げ・フォーク曲げはマルチタスクです。「話しながら曲げる」というように複数のことを同時に行います。また、基本的に「人前で話すスキル」もマルチタスクです。「話す、ジェスチャーをする、抑揚をつける、話の展開を思い出す、スライドを操作する、聞き手の反応を見る」など、考えることがたくさんあります。そのため、スプーン曲げ・フォーク曲げのパフォーマンスを磨くことが、人前で話すときに必要なマルチタスク能力を鍛えてくれます。

④私が教えるスプーン曲げ・フォーク曲げはビジネスマンや教育者のためのものです。パフォーマンスを終えたあと、パフォーマンスに絡めたメッセージを送ることで自分自身やメッセージを印象付けを行います。そのため、「こじつける力(例える力)」が身についていきます。

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文章化しないと伝わらないことがたくさんある

以上の内容は実際にスプーン曲げ・フォーク曲げを繰り返し人前で見せてきた私だからこそイメージできる内容です。このような経験があるから「スプーン曲げ・フォーク曲げで話す力が身につく」と伝えています。

ところが、受講生は①~④の内容まで連想することができません。これらは、しっかりと文章化しないと伝わらないのです。


知識の呪縛に捕らわれていませんか?

あなたが書いた告知文は、講座の価値や魅力をどの程度までイメージできるものになっていますか?改めて受講生目線で読み返してみましょう。知り合いに告知文を読んでもらい、フィードバックをもらうのもおすすめです。

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