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出待ちのオンナ part.3 short story

 出待ちのオンナ。

 二人の男を二股かけていたなんて、驚きだった。

「子鹿のような」という言葉が彼女にはぴったりだった。
強く抱きしめたら、ポキっと折れてしまいそうなほど、華奢な体型だった。

 私が男だったら、彼女を守ってあげたいと思うだろう。
だから、本当の男たちもそんなふうに思うのだ。
そして簡単にオンナは狙いを定めた男たちを手中に収めることができたのだ。

そんな彼女なのに。

申し訳ない。

外見で言うと、トイレの出待ちされていた男の方が数段良い。

なのに。

 わたしはてっきり、婚約した男のことを白人のイケメン風の外見を想像していた。

友人にそのことを言うと、
「だって、人間じゃない、なんて言えないもの。」

 そう、いわゆる想像上火星人の典型的な外見。
目が大きく、頭でっかち、口が小さい。

な、感じだつた。

 きっと外見ではわからない圧倒的な魅力、才能を婚約した男にはあるのだろう。
そう、思っておこう、そう信じておこう。


遺伝学的視野で見ると「美女と野獣」

美しいものは遺伝子的には弱いので、野獣である野生的強さを選ぶことで、均衡の取れた遺伝子が引き継がれていくのだと言う。

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