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ツムラさんの漢方134番「比較的体力のない人で、腹部膨満し、腸内の停滞感あるいは腹痛 などを伴なうものの次の諸症:急性腸炎、大腸カタル・常習便秘、宿便、しぶり腹」という適応症の桂枝加芍薬大黄湯けいしかしゃくやくだいおうとう に関してご紹介します。

この漢方薬は
桂枝加芍薬湯に大黄を加えた処方です
まずは桂枝加芍薬湯に関して
ご紹介します

桂枝加芍薬湯は
生薬だけ見ると

桂枝湯 けいしとう
と同じです

何が違うのかというと
白芍薬 びゃくしゃくやく
という生薬が二倍量配合されいるんです

内容をご紹介します

桂枝 けいし
体を温めて風寒邪を追い出す
末端まで暖かい陽気を届ける

白芍薬 びゃくしゃくやく
血を作る 余分な汗が漏れ出ないようにする
筋肉の緊張を和らげる

生姜 しょうきょう
大棗 たいそう
炙甘草 しゃかんぞう

胃腸を温めて動きを良くすることで
食べ物から
体のエネルギーを作り出す

桂枝湯の芍薬を二倍量にすることで、
体表面ではなく体の深部に薬効を
持ってくる意味合いがあります

また芍薬は
柔肝 じゅうかん 
といって
血を増やし筋肉の緊張を和らげますので

元々お腹が弱い方が、
環境の変化などでお腹の調子を崩している時
に非常に良いと思います

ここに大黄を加えると
桂枝加芍薬大黄湯 になります

大黄 だいおう
下剤の将軍と言われており
強制的に排便させる強い漢方です

全体で、
ストレス過度でお腹を壊し
腹痛があるタイプの方で
お通じが出ないせいで酷い
痛みになってしまう方に適した
処方になっています

強い下剤の大黄が含まれていますので
漫然と使うのではなく
便通が良くなったら別の漢方に
切り替えると良いと思います

いかがでしたでしょうか?
漢方薬を知るには名前だけではなく
中身を知ることが大切です。

私と一緒に少しずつ勉強していきましょう

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