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ツムラさんの漢方117番「のどが渇いて、尿が少ないものの次の諸症:嘔吐、じんましん、二日酔のむかつき、むくみ」という適応症の茵蔯五苓散 いんちんごれいさん に関してご紹介します。

茯苓 ぶくりょう
沢瀉 たくしゃ
猪苓 ちょれい

私が「利水三兄弟」と名付けている
尿量を増やし、体のむくみを取る部分です

この部分で尿量を増やすことで、
体の濁った水の老廃物を外に出します

ここに
桂枝 けいし
体を温めて巡りをよくする

白朮 びゃくじゅつ
お腹の調子を整えて水の代謝をサポートする
が配合されています。

五苓散は
「体を少し温めながら、水分代謝をUPしてむくみを取る漢方薬」
と覚えておくと良いと思います。

五苓散に
茵蔯蒿 いんちんこう

体に溜まった水分の老廃物が熱化した時に使う生薬で
尿量を増やして余分な水分と余分な熱を外に出す

を加えると茵蔯五苓散になります

も効くわけではありません。

東洋医学では二日酔いは
「痰湿 たんしつ」と呼ばれる
水分の老廃物が原因だと考えられています。

特に、日本酒やお刺身を食べると
この老廃物は溜まりやすくなります。

日本酒➕お刺身の次の日は
中々二日酔いがひどかった経験ありませんか??

逆に蒸留酒(焼酎、ウイスキー、ブランデー)
は痰湿が溜まりづらいと言われています

この痰湿なのですが、ネバネバして熱を持っている湿熱 しつねつ

さらさらしている痰飲 たんいん
があるのですが、茵蔯五苓散は両方に効果のある漢方薬です

また、二日酔いには色々タイプがあります

①熱を持っている二日酔い とにかく気持ちわるい 目やにが出ていて 体が火照る
→熱感がひどい場合黄連解毒湯を一緒に飲むと良いですね

②ネバネバした痰湿、食積が脾胃にたまっている場合 気持ち悪くてお腹が張っている
→お腹を動かす漢方薬と一緒に服用しましょう

③血流が悪くて老廃物が代謝できないタイプ
→血流を良くする漢方がお勧めです
ちなみに「ウコンの力」はこっちのタイプに効きます

血流が悪くて二日酔いになっているタイプには
茵蔯五苓散では無い漢方が合うと思います

ちなみに私が飲み会の前に服用する漢方薬は
冠元顆粒と木鶏丹と晶三仙です。
(活血薬は血の巡りを良くして、
肝臓の機能を高めてくれますから、活血薬は必須です)

いかがでしたか?
漢方薬を知るには名前だけではなく、中身を知ることが大切です。
私と一緒に一歩ずつ勉強していきましょう。

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