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努力家なのに…… 【プロ資格マニアの軌跡】

昨日の話とも少し関係があるので、記事をリンクしておこう。

私が今よりずっと若く、まだ資格マニアとも呼べない存在だった頃のこと。その頃の知人に「勉強を真面目にしていて、ノートもちゃんととって、記憶力もよい。それなのに、あれっと思うようなミスを試験本番でやってしまう」という人がいた。

普段の態度から、周囲の人も私も「あの人は努力家で頭がいい」と思っていた。だからこそ、試験の成績が発表されたとき、「なんであの人が?」と驚くこともあった。

後になって気づいたのだが、その人の点数が伸びないのは
「答えが何通りもある問いに対し、自分の答えとそこにいたった結論を書く」
というような試験だった。知識量や努力の量が多くても、こういう種類の試験で実力を発揮できない人がいることも、私は資格マニアになってから知った。

でも、若かった当時はまったくそんなことが分からず、たぶんご本人も混乱していたと思う。「こんなに努力しているのに!」という思いがあったことだろう。その思いが、人間関係を混乱させたこともあった。

社会人になり人生経験も積めば「努力の量を評価されるのではなく、努力の方向や質、成果のほどを評価されるのが、この世界だ」と分かってくる。「聞かれたことに答えていれば評価される」のではなく、「自分で疑問を持ち、問いを発し、自分で答えを見つけていくことが評価される」ことが、理解できてくる。

これは今だからわかるけれど、中学校や高校でそんなことを教えてもらう機会はなかった。そのようなことに自分で気づくのも、人生の修行だとは思うけれど、今振り返っても「どういうときに気づくチャンスがあっただろう?」という事に、答えが出ない。

河野陽炎の本とコンサルティング




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