【実録】Kindle本を紙で出版する方法(Amazonペーパーバック出版)
2021年10月19日から、Amazon が「Kindle 本を紙書籍で出版できるサービス」をスタートさせ、個人でも紙出版が可能になりました。
『Amazonペーパーバック出版』と呼ぶことにしますが、紙での出版が手軽にできれば、自分で購入し、でっかい名刺代わりに、手渡しで書籍を配ることもできますね。実店舗でビジネスをされている方には使い勝手がよい販促ツールになります。
ちなみに、『Amazonペーパーバック出版』の印税は「販売価格から印刷費を引いた金額の60%」となります。印刷費がありますので、電子書籍の最大70%よりも印税は低くなります。
こちらの本を題材に『Amazonペーパーバック出版』の実践記を書いておきますので、自分の本を紙で触ってみたい! という方は、参考いただき、ぜひチャレンジください。
ペーパーバックの作成準備
「Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)」にアクセスし、ログイン。
電子書籍の出版と同様に、下記の3つの登録があります。
1.Kindle 本の詳細
2.Kindle 本のコンテンツ
3.Kindle 本の価格設定
1.Kindle 本の詳細
「1.Kindle 本の詳細」は、電子書籍の出版時の設定がそのまま入力されていますので、必要に合わせてご変更ください(私は変更なしで進めました)。
2.Kindle 本のコンテンツ
紙出版となると物理データとなりますので、電子書籍のときには、気にしなくてよかったことも決めていく必要があります。ひとつひとつ解説していきます。
印刷版 ISBN
業界標準に準拠するには、すべてのペーパーバックに一意の ISBN を割り当てる必要があります。
確認ウインドウが表示されます。
これで、無料のKDP ISBN が取得できました。簡単ですね。
出版日
この本の初版を出版した日付を入力します。これから初版を出版する場合は、この欄を空白のままにします。
【2023/10/04追記】発売日のスケジュール設定
2023/10/04から、KDP の印刷版の本が Amazon で販売中になるタイミングをスケジュールできるようになりました。
今すぐ配信、発売日のスケジュール設定 (紙書籍のみ)、予約注文 (電子書籍のみ) など、さまざまな配信日オプションから選択して、本を出版できます(詳細はこちら)。
印刷オプション
■ インクと用紙のタイプ
下記の4つの種類から選択しますが、標準カラーの本は Amazon.co.jp マーケットプレイスでは販売できません。とありますので、実質は下記の3択になります。
本文 (白黒)
用紙 (クリーム)
本文 (白黒)
用紙 (白)
本文 (プレミアム カラー)
用紙 (白)
それぞれクリックすると、右側にレビューが表示されますので、印刷されたイメージを比較できます。
■ 判型
一般的なビジネス書は、「四六判(しろくばん)」が多いので、今回はそのサイズ「127×188 mm」を選択しました。
裁ち落とし設定
『通常は、裁ち落としを適用する特別な理由がない限り、「裁ち落としなし」を使用します。』との記述がありましたので「裁ち落としなし」を選択しました。
ペーパーバックの表紙仕上げ
今回は「光沢あり」を選んでみました。
ページを読む方向
このnoteでは縦書きでの出版を例に進めてきていますので、多くの方が「右から左(縦書き)の選択になるかと思います。
原稿
日本語の場合は「PDF 形式の原稿のみ」がサポートされています。
原稿のPDFファイルを作成したらアップロードしていきましょう。
原稿のアップロードエラー
表紙のPDFを間違えて、原稿にアップすると、次のエラーが表示されました。
それ以外にも、次のようにPDFがアップできないことがありました。
残念ながら原因は解明できませんでした。おそらく原稿作成時のコピペをして、その際に余計なフォントデータなどが、PDFファイルに含まれてしまったのではないかと思います。
いやいや、何度も試したんだよAmazonさん。。。
改善方法を教えてくださいよ〜〜〜、と半べそで画面に懇願しましたが、返事はありません(涙)
同じようなエラーで、Amazonにお問い合わせされた方は、下記の返信をもらったそうです。
自力でのエラー解決がムズカシイ場合は、ココナラさんで「ペーパーバック」などで検索すると、アップロードPDFデータを作成してくださる方がたくさんいらっしゃいます。
表紙
表紙にバーコードは含めていませんので、チェックボックスはチェックせずに、表紙ファイルをアップロードしました。
本のプレビュー
プレビューアーで印刷品質に問題がないか確認しましょう。
問題がなければ、次のようにレビューが表示されます。
右下の【承認】ボタンを押して、元の画面に戻ると印刷コストが表示されています。
印刷コストは、事前に「印刷コストおよびロイヤリティ計算ツール」のページで計算できます。
印刷費がありますので、それなりの販売価格に設定する必要があります。
この場合、725円が最低の設定販売となり、725円で販売した場合は、ロイヤリティがゼロになります。
3.Kindle 本の価格設定
出版地域
主なマーケットプレイス
価格設定、ロイヤリティ、配信
校正刷りの依頼
いきなりの販売は不安が残りますので、販売する前に実物を手にして確認したいですよね。
お疲れさまでした〜。
後は、4時間以内にメールが届くとありましたが、30分後の次のメールが届きました。
あとは、Amazonで普通に購入する手順ですね。
配送料・手数料が410円だったので「おおぉっ」ってなりました(笑)
あとは、紙の本が届くのを待つだけですね。ドキドキ。
ちなみに、2月4日の16時に購入手続きを完了して、2月7日に届くことのことなので、印刷して配送して、手元に届くまで、恐ろしく早いですね。さすがAmazonさんです!
校正刷り(見本の紙書籍)が届きました
2月7日に届くということでしたが、実際には6日の夕方には、ポストに校正刷り(見本の紙書籍)が届きました!
約2日後に届きましたので、相当なスピードですね。
届いてみてはじめて知りましたが【再販禁止】の印刷がドドンと掲載されていました。自分用に購入するときには、校正刷りで買ってもいいかも、と思っていましたが、それはできませんね(5冊頼まなくてよかった)。
原価で購入されない対策なのかもしれません。
※実際に発売開始された書籍には、【再販禁止】はありません
ペーパーバック出版
いよいよAmazonで販売していきます。
確認画面が表示されます。
ペーパーバックの部分が「レビュー中」になり、編集もできなくなっています。
審査に合格することを祈りながら、Amazonで購入可能になるまで待ちましょう。
ペーパーバック発売開始
2月7日の11時過ぎに、ペーパーバックの登録をして審査がはじまりました。
8日の1:42に次のメールが届きましたので、実質14時間30分で審査が通りました。
「レビュー中」から「販売中」になりました。
書籍の購入ページを開くと、【ペーパーバック】という新しい文字が表示されています。何だかうれしいですね〜^^
【ペーパーバック】をクリックすると、ちゃんとペーパーバック用の表紙が表示されました。
実際に購入してみると、「次の日に届く」とあり、ちゃんと届きました!
本文130ページ(表紙をページ数に含めず)、厚さは8mmでした
自分の本を実物で触れるのは、なんとも言えない嬉しさがありますね〜。
思わず何冊も買ってしまいました(笑)
背表紙にタイトルを入れてみた
『セールスを不要にするKindle出版 7つの法則』も紙出版いたしました。こちらは、143ページとそれなり厚さがあるので、背表紙にタイトルを入れてみました。
背表紙があると、本棚に立て掛けたときに見栄えがいいですね。
このKindle原稿(20,731文字)は、45分で書きました!
といったら、信じてもらえますか?
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