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【Interview03】「好きなことを仕事にしたら嫌いになる」は本当ですか?

「好きなことを仕事にしたら嫌いになる」
好きなことを仕事にするか問題で、よく聞く言葉ですよね。
では、好きなことを仕事にした人から、この言葉を聞いたことはありますか?

こんにちは、小梅はるです!
好きなことをしている人にインタビューをするSUKINKAKOTO」企画
本日は、第3回目のインタビュー記事を公開しました!

今回は、プロの写真家として活躍する今井丙午さんにお話を伺いました。楽しいことを仕事にしたらつまらなくなるという思いから「カメラは絶対に仕事にしない」と一度は決めていたと話します。その決断を捨てて、現在プロの写真家としてカメラを仕事にしているのは、なぜなのか。その過程まとめたインタビュー記事の全文をnoteにも掲載させていただきます。

なお、Webメディア「SUKINAKOTO」では、写真付きでインタビュー記事をご覧いただけます。

<Webメディア「SUKINAKOTO」>
第3回インタビュー記事はこちら

あなたの好きなことを仕事にすると好きなことに対する思いはどう変わるのかが分かるインタビュー記事となっております。



好きなことをやってるやつには敵わない

写真家
今井丙午さん 「へーちゃんフォトグラフ」


フリーランスで電気設備の修理・販売設計施工業を営みながら、プロの写真家としても活躍する今井丙午さん。自分にしかできない写真撮影を通して、唯一無二の体験を届けています。技術職、営業職を経て、どのようにプロの写真家になったのかを伺いました。


「子供の頃の夢はモノづくりと職人」


10歳の頃からモノ作りと職人に惹かれていた。学校でも図工や美術が得意で、作品は県の新聞社が開催したコンテストで賞も取るほど。

実業系の高校を卒業後、電機のメーカーに入り、技術職に就く。

いくつかの会社を渡り歩いて技術を培い、当時、家電・民生技術の最高峰であったテレビ修理技術を習得するに至った。


「1人でやってみよう」


憧れの職種に就いて技術も習得したが、本当のゴールは自分で開業すること

しかし、そのためには営業力が欠けていることを知る。
修行のために、経営を深く知ることができる小規模なベンチャー企業に乗り込んだ。

営業のノウハウも分からないなか、見て・聴いて・盗んで・学ぶ。目の前のことに夢中になり一生懸命に取り組むことで、未経験から3年で営業マネージャーに昇進し、社長の右腕となった。

しかし働いて数年が経ち、経営者と社員の間に立つことで、自分の生き方と会社との方向性の違いを感じるようになる。


「目指しているところは自分で好きなようにやること」


好きなことをやりたいという目標を思い出したことで、会社を辞める決心をする。

映像編集が好きであったこともあり、CM映像制作会社にフリーランスとして雇われる。VE(ビデオエンジニア)編集オペレーター、ADまで幅広く担当。

けれど、組織に所属しているため、自分ではプロデュースが出来ない。当然、好きでない仕事もしなくてはならなかったことで「楽しいことを仕事にしたらつまらない」と考えるようになった。

その後、紆余曲折あり「家族に迷惑はかけられない」という思いから、会社の中で上を目指す”スーパーサラリーマン”になるため転職する。

しかし、入社から1年で会社が民事再生し、路頭に迷いそうになる。その時、新卒で3年間勤めた家電メーカーの先輩から声をかけてもらった。

その出会いがきっかけとなり、2002年に電気設備の修理・販売設計施工業で独立。子供の事からの夢がかなった瞬間だった。


「カメラは絶対に仕事にしない」


開業から約22年、長きにわたって特殊分野の弱電技術を磨いてきた。

そのなかでコロナ禍が訪れる。

事業の状況にも不安が芽生え、これからの働き方を考えた。

「1人の力で何ができるのだろう?」

思い出したのが15年に渡って続けてきた趣味のカメラだった。仲間に腕を褒められて、イベント撮影も頼まれていた。

けれど、好きな映像編集を仕事にしたことで楽しめなくなった経験から「カメラは絶対に仕事にしない」と決めていた。


そんな時に有料の撮影会のイベントに誘われた。お金をいただくからには、もっと学ばなければならない。

そこで出会ったのが写真家の橘田龍馬さんだ。
目指している価値観・精神が自分と同じだと直感した。
写真撮影は技術だけでない。
そこに魂がともなうことで初めて、良い撮影ができる。
母親の遺影を撮影した経験から得た精神だった。

すぐに講座の受講を決める。
撮影指導は厳しく、自信を無くすこともあった。

「なぜそういう撮り方をするのか?」
「なぜそういう立たせ方をしたのか?」

撮影の一つ一つに根拠が求められる。
それでも諦めなかったのは営業時代に学んだ身体で覚えるスキルと、写真撮影の核にあるものを知りたいという思いがあったから。
その結果、積極的に学ぶ姿勢が評価されるようになった。

学びながらプロとしての活動も始めた。
自分の撮影を通して、写真を撮られた人の感情が変わっていくことが感じられるようになる。撮影前は自信が無いように見えたお客さんが、撮影の体験を通して、お客さん自身のなりたい姿に近づいたのだ。

写真撮影で大切なのは、写真のきれいさや技術だけではない。
本当に大切なのは、自分にしか提供できない撮影の体験。
この体験を多くの人に伝えていきたい。

好きなことをやってるやつには敵わない


好きなことを仕事にしてしまうと、楽しめなくなってしまう。そんな考えを持っていた時に響いた橘田龍馬さんの言葉がある。

「バカ言ってんじゃないよ、嫌いなことやって仕事にできるほど、世の中甘くないよ」

カメラに加えて好きなことがソロキャンプだ。
「富士山が見える古民家を改装して撮影スタジオを作り、庭をキャンプ場にする」

全国から撮影やキャンプを楽しみに人が集まる。そんな場所を作り、猫を飼って暮らしたい。
これまで身に着けてきた経験と知識。全てを組み合わせることで必ず実現できる。

文・インタビュー/ 小梅はる

【PROFILE】
写真家
今井丙午「へーちゃんフォトグラフ」
フリーランスで電気設備の修理・販売設計施工業を営みながら、プロの写真家としても活躍。写真撮影歴15年。写真家の橘田龍馬さんに師事し、2023年にプロカメラマンに転向。起業間もない方やスモールビジネスを継続している方に寄り添い、プロフ撮影、WEB広告、イベント撮影、動画撮影等を承っています。
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
あなたが好きなことをして生きていけますように。

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