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Question2 ホテル

キッチン付きの民泊スタイルの宿が最近のお気に入りだった。
函館でもコスパの良いホテルタイプを娘が見つけ、
予約出来たときには満足そうだった。

早朝から行動して、夜は早めにホテルに戻って夕食を取りたい
彼女の旅行スタイルにはぴったりの宿体系なのかもしれない。

オーシャンビューには期待していなかったが、高層階の部屋の
特典もあってか思いがけずベランダから海が見えて喜んでいた。

似たような部屋からの写真を1日目と2日目にも家族に送っていた。

2日目には、「こっちのベランダからだけ見えると思ったら反対側からも
海が見えた!」というメッセージが添付されていた。

彼女の希望で朝食付きプランを予約していたが、1泊で満足したのか
最終日は朝食開始時間前にホテルを後にしている。

チェックアウト当日、出張者に混ざって一人旅の年配女性が
早朝に出発するのに、フロントデスクのスタッフが思わず声をかけた。

「朝、早いですね!」

2泊3日サイズのスーツケースと、カバンをホテルに預け
「いってきます!」
とスタッフに伝え颯爽とフロントドアから出ていった。

変わった様子はなく、少し時間に焦っているような、
まだ北国の冬とは言っていたものの寒さには強い彼女が着ぶくれていた。
ポケットからは白い紙のような何かがはみ出して見えた。

日は上り始めていたとはいえ早朝すぎるチェックアウトに
警察含め様々な人が違和感を抱く。

過去にも一人旅の際に早朝から出発し、最終日を満喫出来たという
彼女の行動パターンからしたら
そんなに変わった感じもないのかもしれないが。

ホテルや飛行機が必要な場合は娘に予約を頼む事が多い。
今回も同様だったが、今回だけは別の意味が含まれていたのだろうか?

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