見出し画像

魔女はきり、と笑う

皆さんは、ミステリーは読んでいますか?
私は最近離れ気味で……
そんな私が最近読んだミステリーを紹介します。
『図書館の魔女』です。

物語は、山育ちの少年キリヒトが、史上最古の図書館「高い塔」の番人、「高い塔の魔女」マツリカに仕えに行くところから始まります。
このマツリカ様が格好いい……
若くして何十という言語に明るく、東西の万巻をやすやすと繙くと言われるという英知。
はあ……こんな人に仕えられるなんて……と私なんかは思ってしまいますが、キリヒトくんはめちゃくちゃに心酔はしません。
まあ、マツリカ様に色々しごかれるのもあるのですがね……

マツリカ様の周りでは陰謀が蠢めいています。
側近たちも一癖も二癖もあり、そう簡単には信用してはいけません。
マツリカ様とキリヒトくんはどう立ち向かうのか?

また、本書の面白さを構成する要素に文字や言葉に対する知性の深さもあげられるでしょう。
指文字や方言、などなど……作中で登場人物が使う言葉の作りこみが凄い。
作者の高田大介さんが印欧語比較文法・対象言語学を勉強していると読み、専門家が書いているからか……!と膝を打ちました。

メフィスト賞っ子なので、またメフィスト賞をぼちぼち読んでいきたいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?