おしゃべりしながら
大河で平安時代の文学に興味が出てきたけれど、何を読めばいいかわからない……という方もいるのではないでしょうか。
そんな貴方に、平安時代最古の日記文学を取り扱った一冊、『姫様と紀貫之のおしゃべりしながら土佐日記』大伴茫人著をおすすめします。
本書は姫様と、その家庭教師に任命された紀貫之の語りで物語が進行していきます。
この姫様が可愛い。
ちょっとおませさんで、結構ずけずけものを言います。
まあ、紀貫之もこんな歳の姫様に言うんじゃないよそういう下品なことを……という言葉をいうのですけれど。
紀貫之が土佐日記を書いた時の心情を、お姫様に語り口調で解説するのを読んでいると、読んでいるこちらも、姫様と一緒になって紀貫之の講義を受けているかのような気持ちになってきます。
講義を受けているうちに、もともと聡明だった姫様が更に利発になっていくのも読んでいて楽しいポイントです。
とても読みやすかったので、『土佐日記』原文にも挑戦してみたい……!!と私は思ってしまいました。
こういう、古典文学の素晴らしい現代語訳作品を読むと、原文にあたりたくなってしまうのが私のサガなので……
みなさんも、読みやすい現代語訳を見つけたら、原文にチャレンジするのはいかがでしょうか?
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